マウスコンピューター「MousePro L5」レビュー - すべてが「丁度いい」にまとまった1台
2025年4月11日(金)10時0分 マイナビニュース
2025年10月、つまりあと半年ほどでWindows 10のサポートが終了します。
Windows 11への無償バージョンアップも実施されていますが、2017年以前に発売されたPCを中心に、バージョンアップ対象外のPCを現在利用中の場合、買い替え先のPC選びに悩んでいる人や企業も多いのではないでしょうか。
ただ、最近発売になったPCは為替の影響や、AI機能をサポートするために価格が高く、買い替えにかかるコストが大きな負担になっています。
そこで今回は、ビジネスシーンでの利用にフォーカスを当て、Windows 11搭載PCからコストパフォーマンスに優れるマウスコンピューターの「MousePro L5」をご紹介します。
丁度いいスペック、幅広いBTOメニューも魅力的
今回試したMouse Pro L5(L5-I5U01BK-B)は、OSに「Windows 11 Pro」を搭載し、CPUに「第12世代 Intel Core i5-1235U」、メインメモリ容量は8GB、ストレージは高速なNVMe SSDの500GBを搭載する、同モデルにおける最もスタンダードな構成です。
最新のノートPCと比較するとCPUが前世代のモデルとなり見劣りして見えるかもしれませんが、ブラウジングやWordやExcelといったオフィスソフトの利用であれば、使用感に大きな差は感じられません。
むしろ、そうした普通の用途であれば最新世代のCPUを搭載する必要はなく、高騰化するPC価格からWindows 11への移行が難しいとお悩みの人へ向け、お値打ち感と実使用での満足度を重視した構成といえます。
もちろんベースの構成では不安がある場合、マウスコンピューターのオンラインショップや、実店舗の「ダイレクトショップ」でカスタマイズすることも可能です。
カスタマイズ例として、8GBのメモリを1枚追加し合計16GBにすることや、SSDの容量をより大きなものを選ぶことができます。また、ビジネスに必須といえる「Microsoft Office」のプリインストールを選ぶことも可能です。
最大4画面出力をサポート。D-Subや光学ドライブも搭載
外部インタフェースも充実しています。本体左側面には1Gbpsのイーサネットポート(有線LANポート)、D-Sub 15ピン、USB Type-C(USB 3.1)、HDMI出力ポート、USB Type-A(USB 3.0)。本体右側面にはセキュリティワイヤーロック、USB Type-A(USB 2.0)、USB Type-A(USB 3.0)、マイク入力、ヘッドホン出力が設けられています。
USBポートが合計4つあり、うち1つがUSB Type-Cになっているため、周辺機器はこれまで使っていたものから最新世代のものまで接続することができます。
また映像出力はUSB Type-Cから行うこともできるため、D-Sub 15ピンとHDMIも含めると、最大3つの外部ディスプレイをつなぐことができ、本体のディスプレイと合わせると4画面出力に対応しています。
MousePro L5で嬉しいのが「光学ドライブ」です。標準搭載されているのはDVDスーパーマルチドライブで、BTOでは大容量のBDXLにも対応するBlu-rayドライブに変更することも可能です。
CDやDVDを日常的に使用するシーンは減っているものの、古くから利用されているソフトウェアを新しいPCでも利用しようとすると、CD-ROMやDVD-ROMの読込が必要になることも珍しくないたです。そのため、さまざまな光学ディスクを読み込めるドライブが標準搭載されているのは、まさに「ビジネス向け」のノートPCとして、求めている機能が備わっているといえます。
15.6インチ(1,920×1,080ドット)のディスプレイを搭載したことで本体サイズに余裕があり、キーボードはテンキー付のフルサイズキーボードを搭載しています。キー同士の間隔も十分広く、変則的な配列もありません。キーストロークも十分深いため、文字入力もストレスなく行えます。また、トラックパッドも大型で、左右のクリックボタンも独立して備わっています。
バッテリーを交換可能。MIL規格準拠の試験もクリア
また、MousePro L5はコストパフォーマンスに優れつつも、長く使える嬉しい仕様が他にもあります。
1つめは「バッテリー」で、最近のノートPCにしては珍しくバッテリーパックをユーザー自身で交換できるようになっています。
長期間の使用でバッテリーが劣化した際、バッテリー内蔵型となると預かり修理での交換となり、修理中はPCを利用できなくなってしまいます。ユーザー自身で交換できるため、劣化した場合は新しいバッテリーパックを購入し交換すればよく、普段ACアダプタにつないだまま使う人は、バッテリーで動かす予定がないときはバッテリーを外して使ってもいいでしょう。
2つめは「堅牢性」です。MousePro L5はアメリカ国防総省制定のMIL規格(MIL-STD-810G)に準拠した過酷なテストをクリアしています。
粉塵や急激な温度変化など、精密機器が正常動作するには厳しい条件下での動作テストをクリアしているため、多少粗っぽく使っても壊れづらいのは安心感につながります。またオフィス以外、例えば製造現場や倉庫などでの利用も問題ないため、業種問わず現場で使えるノートPCとして選びやすいといえます。
他にも今や標準搭載であってほしい「Webカメラ」は、プライバシーシャッター付で搭載されており、キーボードショートカットで簡単にマイクのオン・オフも行えるなど、ビデオ会議に便利な機能も充実しています。
ACアダプタも小型でケーブルも細く取り回しやすいため、デスク周りの配線に悩む必要もありません。配線といえばインターネットの利用も、MousePro L5は標準で「Wi-Fi 6E」に対応するほか、モバイル回線を利用するLTEモジュールを搭載することもできるため、イーサネットケーブルをつながなくてもネットを利用することも容易かつ快適です。
実際のパフォーマンスは? バッテリー稼働時間も必要十分
ここまで紹介した通り、MousePro L5はビジネス用途であれば十分すぎる基本性能や、拡張性の高さ、使い勝手のいい搭載機能の多さがノートPCというパッケージに上手にまとめられています。
では、実際のパフォーマンスはどうなのか。今回はPCの基本性能を測るベンチマークソフト「PCMark10」を用いテストを実施しました。
PCMark10ではブラウジングやオフィスソフトの利用、ビデオ会議や簡単な画像編集など、一般的なPC操作をどれだけ快適に行えるかをテストしています。
テスト結果として出てきたスコアは「4667」と、現在のノートPCとしては一般的なスコアです。一般的といっても、これは2025年の最新かつ高額なノートPCには及ばないものの十分過ぎる結果で、Windows 11へのアップデート対象外となるような世代のノートPCと比べた場合は、2倍近いスコアです。
実際、試用中にベンチマークテスト以外でもブラウザを立ち上げたり、ソフトのインストールを行う「普通の使い方」を試したりしましたが、ソフトの起動に待たされる場面は少なく、一般的な操作であればキビキビと動作し好印象でした。
またビジネスで利用することを想定すると、例えば「自席からノートPCを持ち運んで会議室で使う」ようなことは度々あると思います。基本的にはACアダプタも持って移動するとは思いますが、うっかり忘れてしまった場合などにバッテリー動作をさせることもあるでしょう。
こちらもPCMark10で、ブラウジングやオフィスソフトの利用を中心に使った場合のバッテリー稼働時間の計測を行いましたが、4時間半は動くという結果になりました。
ここまで長時間の会議もなかなかないと思いますので、社内で自席以外にMouseProを使うとき、ACアダプタをいちいち取り外して持っていく必要はなさそうです。
MousePro L5は価格・性能・構成が絶妙なバランスの1台
マウスコンピューターのビジネス向けPCである「MousePro」シリーズから今回紹介したMousePro L5ですが、ビジネスシーンで使うのであればどの方向から見ても「丁度いい」と言いたくなる、なんとも絶妙なバランスにまとまった1台です。
性能も一般的なビジネス用途なら十分。拡張性もビジネスシーンで使いそうなポートは網羅し十分。光学ドライブやWebカメラを備え、昔からの使い方でも現代的な使い方でも十分です。
それでいてBTOメニューでは「もうちょっと」の欲張った構成も選ぶことができ、値段も高すぎない、Windows 11への移行のタイミングに「丁度いい」。
また保証も最長5年まで延長でき、破損や盗難に対応した保証サービスも用意されています。MIL規格に準拠した堅牢性とあわせ、長く安心して使える1台です。これから買い替えを行うのであれば、ぜひ候補に含め検討してみてはどうでしょうか。