ソニー、「BRAVIA 8」に使用済みテレビから回収したプラスチックを再利用
2025年4月22日(火)14時16分 マイナビニュース
ソニーは4月22日、使用済みテレビの背面カバーから回収したプラスチックを、同社製テレビ「BRAVIA」(ブラビア)の新商品に再利用する「水平リサイクル」の実用化を発表した。4K有機ELテレビ「BRAVIA 8」の65V型モデルで初採用し、2025年内に全世界向けに出荷開始する予定。
水平リサイクルとは、使用済み製品から回収した材料を同種の新製品の原料として再利用する循環型リサイクルのこと。
今回ソニーが実施する取り組みでは、指定回収工場が使用済みテレビから回収したプラスチックを、難燃性再生プラスチック「SORPLAS」(ソープラス)の原材料の一部として新たに使用する。ここで作られたSORPLASを、4K有機ELテレビ「BRAVIA 8」(2024年発売モデル)65V型モデル新製品の原料として使うことで、水平リサイクルを実現する。
ソニーによると、使用済みテレビから回収する背面カバーには多種多様なプラスチックが使用されており、強度や質感の違いから新商品へ直接再利用することは困難だったという。
今回の取り組みではブラビアの設計部門とソニーセミコンダクタソリューションズのSORPLAS開発チームが連携し、テレビへの再利用に適した部材の選別技術と最適な材料混合法を開発したことで、SORPLASの品質を維持したまま、メーカーを問わず使用済みテレビの背面カバーから特定のプラスチックを回収、選別、再利用できるようになった。将来的には、SORPLASを採用した背面カバーを回収・再利用する「クローズドリサイクル」の実現を目指すという。