「光より木!」というシック派がじわじわ増加中の自作PCかいわい
2025年5月12日(月)12時0分 ITmedia PC USER
TSUKUMO eX.に置かれた「LANCOOL 217」(ブラック)
●天面までウッド素材を使った「LANCOOL 217」が登場
入荷したTSUKUMO eX.は「なかなかリーズナブルですし、はやりのウッド素材を天面まで使っているのが面白いですね。欲しい人は結構いるんじゃないかと思います」と評価していた。
2022年12月にFractal Designから登場した「North」シリーズ以来、ウォールナットやオーク材をデザインのアクセントにしたケースは複数メーカーから登場しており、ウッド系とくくれるほど人気を得ているという。
パソコンSHOPアークは「工夫を凝らして個性的に光らせる方向も人気がありますが、落ち着いた仕上がりにしたいという人にウッド系は支持されています。家具っぽさを出せるのがやっぱり魅力だと思います」と話していた。
個性的に光らせる方向では、速報でリポートした「PANORAMA 360」のように表現力の高いCPUブロックのディスプレイが注目を集めている。対照的に落ち着いた雰囲気を演出する系統も着実に育っているようだ。
●ギガバイトから2万円切りのマザー「B840M EAGLE WIFI6」が登場
マザーボードは、ギガバイトからAMD B840チップセット搭載のmicroATXモデル「B840M EAGLE WIFI6」が登場した。価格は2万円弱だ。
DDR5 DIMMスロットとM.2スロット、PCIe x16スロットをそれぞれ2基備え、2.5GbE対応の有線LANとWi-Fi 6の無線LANを使える仕様だ。
ショップの評価は高い。パソコン工房 秋葉原パーツ館は「いろいろ考えて作られていますね。PCIe 4.0 x16の下にあるスロットもPCIe 3.0 x4で動作するので、グラフィックスカード以外の拡張カードも組み込みやすいですし、M.2のRAIDもSATAのRAIDも組めます。これで2万円を切っているんだから相当頑張ったなと」と語っていた。
一方で、割安なB840マザーボードが注目を集めるのはもう少し時間がかかるとの見方もある。「(底値になった)B650マザーがたくさん出回っていますからね。そこが切り替わってからじゃないかなと思います」(同店)
●久々のスティックPC——「HiMeLE PCG02」がデビュー
大型連休中に登場して異彩を放っていたのが、HiMeLE(ハイメレ)のスティックPC「HiMeLE PCG02」だ。eMMCの容量別に256GBモデルと128GBモデルがあり、価格は3万3000円弱と3万円弱となる。
クアッドコアCPUの「Intel N100」と8GBメモリ、Windows 11 Pro(64bit)を搭載しており、HDMI出力端子とUSB Type-C端子を利用すればデュアルディスプレイ環境も構築できる。ネットワークは1GbE対応の有線LANとWi-Fi 5の無線LAN、Bluetooth 5.1をサポートしている。「スマホよりコンパクト」をうたうボディーサイズは、約53(幅)×137.5(奥行き)×16.25(厚さ)mm、重量は約136gとなる。
入荷したパソコンSHOPアークは「デジタルサイネージを流したり、デモムービーを表示したりと、何かしらの目的で使えますね。個人の需要はまだちょっと目立ちませんが、使いようですよね」と話していた。
サイズ感と用途で重なるのは、10年前に話題になったスティックPCだ。Intel製品を皮切りに、さまざまなメーカーから登場して1つのジャンルを形成した。
●FSPから低容量のATX 3.1&PCIe 5.1電源ユニットが登場
電源ユニットでは、FSPから「VITA GM」シリーズの低容量モデルが登場している。定格750Wの「VITA-750GM」と650Wの「VITA-650GM」で、価格は1万4000円強と1万3000円弱だ。
共に80 PLUS GOLD認証を取得した非モジュラータイプのATX電源となる。ATX 3.1とPCIe 5.1をサポートしており、750WモデルはPCIe 12V-2x6ピンコネクター1基とPCIe 6+2ピンコネクターを4基備えている(650WモデルはPCIe 6+2ピンコネクターが2基のみ)。
入荷したTSUKUMO eX,は「低容量で価格を抑えつつも信頼できるATX 3.1電源です。そのあたりを求めている人は少なからずいますからね」と、シリーズの低容量モデルの投入を歓迎していた。
同シリーズは、2025年1月に1000Wモデルと850Wモデルが先行して出回っている。