iPhoneに複数のBluetooth機器を同時接続できますか? - いまさら聞けないiPhoneのなぜ

2025年5月22日(木)11時15分 マイナビニュース


ワイヤレスイヤホンやスマートウォッチなどのデジタルガジェットに採用されている「Bluetooth(ブルートゥース)」は、iPhoneにとってもなくてはならない通信規格。AirDropなどiPhoneの主要機能とも深く関わっているため、つねにオンにした状態で利用することが推奨されます。
そのBluetooth、1台のiPhoneで複数のBluetoothデバイスと接続(通信)できるかという問いに対しては、可能だけれど最大同時接続台数は「7台」と「ほぼ上限なし」という2つの相反する答えがあります。順を追って説明してみましょう。
「最大7台」は、1台のマスターに対し最大7台のスレーブという取り決めがあるBluetooth 3.xまでの仕様です。Bluetooth 3.x以前(Bluetooth Classic)の規格に従うマウスやキーボード、イヤホンといったデバイスは、ここに含まれます。通信帯域の制約上、実用的には3、4台が上限とされますが、同時接続は可能です。
ただし、Bluetooth 3.x以前に対応したイヤホンやスピーカーなどのオーディオ機器は、オーディオ再生に利用されるプロファイル「A2DP」の仕様により、配信側と受信側が「1対1」に限定されます。音の出力先をイヤホンからスピーカーに変更する場合は、イヤホンとの接続を解除したうえでスピーカーに接続するという手続きを行うことになります。
「ほぼ上限なし」は、iPhoneが対応するもうひとつのBluetooth規格「Bluetooth LE」の仕様です。Bluetooth 4.x以降でサポートされるこの規格は、消費電力がとても少なく、理論上の同時接続台数も2の31乗と桁違いです。同時接続可能な台数はIC/ソフトウェアの性能に左右されるため、実際にはそれほど多くのデバイスは接続できないものの、接続台数の上限を気にせず使えるはずですよ。
海上忍 うなかみしのぶ IT/AVコラムニスト。UNIX系OSやスマートフォンに関する連載・著作多数。テクニカルな記事を手がける一方、エントリ層向けの柔らかいコラムも好み執筆する。マイナビニュースでは、「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」のほか、前世紀から続く「(新)OS Xハッキング!」などを連載中。執筆以外では、オーディオ特化型Raspberry Pi向けLinuxディストリビューションの開発に情熱を注いでいる。2012年よりAV機器アワード「VGP」審査員。 この著者の記事一覧はこちら

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