IIJ、白井データセンター3期棟の地鎮祭 - 谷脇社長「需要の高まりに3期棟で応えたい」

2025年5月28日(水)15時7分 マイナビニュース


インターネットイニシアティブ(IIJ)は5月28日、同社が千葉県白井市で運用している白井データセンターキャンパスの3期棟増設工事の地鎮祭を執り行った。この3期棟は6月1日に着工し、2026年度中の運用開始を予定している。
○地鎮祭には鈴木幸一会長・谷脇康彦社長らが出席
地鎮祭は同キャンパスの3期棟建設予定地に設営された天幕の中で執り行われた。IIJからは鈴木幸一 代表取締役会長 執行役員と谷脇康彦 代表取締役社長 執行役員の経営トップ二人のほか、データセンター事業を所管する山井美和 常務執行役員 ネットワークサービス事業本部長 兼 基盤エンジニアリング本部長らが参加。工事を担当する清水建設からも、新村達也 代表取締役社長をはじめとする関係者らが参加した。
「穿初之儀」ではIIJの鈴木会長が盛砂に斎鍬を、清水建設の新村社長が斎鋤を入れた。「玉串奉奠」では神職に続いて鈴木会長が玉串を捧げた後、谷脇社長が玉串を捧げるのに合わせてIIJからの参加者一同が列拝、そして新村社長の奉奠に合わせて清水建設からの参加者一同が列拝を行った。
○3期棟は自社サービスでの活用を想定、「水冷Ready」で建設
最後に神酒を拝戴して起工式・地鎮祭を終えると、谷脇社長が囲み取材に対応した。
谷脇社長は「この白井のデータセンターは1期棟、2期棟と増設してきましたが、2期棟もほぼ満杯になっているという状況で、データセンターのニーズが高まっているということもあり、次のステップとして3期棟の建設ということになりました」と3期棟の建設について説明。データセンター需要の高まりについては「かなり旺盛なニーズが感じられる」とし、クラウドサービス/AIの利用拡大に伴う需要の高まりに3期棟の建設で応えたいと語った。
谷脇社長はデータセンターの意義について、「ネットワークが普及・高速化することでネットワーク上のデータがビッグデータとなり、そのデータを使った社会課題の解決も進んでいます。データセンター需要に応えることにより、こうした課題解決に向けたデータの活用といったニーズにも応えていきたいと考えています」と改めて語った。
この3期棟は基本的にIIJの自社サービスで活用することを想定しているという。「AI抜きの通信サービス・情報サービスは考えられないので、AIやGPUサーバーは積極的に導入していきたいと思います」と語っている。この3期棟がサーバー冷却に水冷方式を取り入れることを見越した「水冷Ready」で建設されるのも、GPUの導入などで発熱が大きくなることも見込んでのことであるようだ。ただし、「3期棟に実際に水冷を導入する時期は今後の検討が必要」としており、当初は空冷による運用となる模様。白井データセンターキャンパスは現時点でも国内でもっともエネルギー効率の高いデータセンターであるとのことだが、谷脇社長は「もう一段上を目指していきたい」と語った。
現在の建設費・人件費の高騰が今後のデータセンター増設・運営に与える影響を問われると、資材費の高騰や労働力確保の問題はあるとしながらも、「データセンターに対するニーズが強いということは間違いないので、経営努力の中でこうした問題を吸収しながらニーズに応えていきたい」と回答。また今回の3期棟の建設により、現在の白井データセンターキャンパスの敷地はほぼいっぱいになる。今後の拡張については、「まずは3期棟をきちんと仕上げて運用すること。そして次のステップについても同時並行的に考えないといけない」という。データセンターで課題となることの多い電力の確保については、「白井市の協力もあって、十分対応いただける環境がととのっており、ありがたい状況だと思っている」とした。
また、このところ話題になることが増えたデータセンターと地域コミュニティとの関係についても、「建設・運用において法令上のルールを満たすのは当然のこと。私どもも地域コミュニティの一員ですので、それにとどまることなく、地域の皆さんからの要望も丁寧にお聞きして進めていきたい」と語った。現在は、データセンターの見学会やインターネットの仕組みを教える教室の開催、白井市と共同での農業IoTの実験などを行ったりといった取り組みを行っているという。

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