F1史上最強マシン トップ10(3)2~1位:シーズン1敗のみ。圧勝のレッドブルRB19とマクラーレンMP4/4
2023年F1で22戦中21勝を挙げ、年間最多勝や勝率など数々の記録を塗り替えたレッドブル。F1史上最強マシンともいえるRB19と、同じようにライバルたちを圧倒してきた伝説的なF1マシンのなかから、F1i.comの技術分野担当ニコラス・カルペンティエルが、勝率に基づいてトップ10台をピックアップする(全3回)。
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■第2位 マクラーレンMP4/4(1988年)
優勝:16戦15勝
勝率:93.8%
ポールポジション:16戦中15回
コンストラクターズタイトルを獲得したレース:16戦中11戦目
レッドブルRB19とマクラーレン MP4/4はともに、1戦を除いて全レースで優勝したチャンピオンマシンである。それでもMP4/4がランキング2位なのは、年間レース数が少ないことによる。
象徴的な赤と白のカラーリングを持つ MP4/4は、おそらくF1史上最も有名なマシンと言えるだろう。1987年にライバルのフランク・ウイリアムズに大敗したロン・デニスは、アイルトン・セナをロータスから引き抜き、最強ホンダエンジンもウイリアムズからもぎ取った。そして伝説のゴードン・マレーに、超フラットで悪魔のように効率的なマシンを設計させた。
こうしてMP4/4は、開幕から11戦勝ち続けた。唯一の敗北はイタリアGPで、プロストはレース序盤にエンジントラブルに見舞われ、セナは周回遅れのジャン・ルイ・シュレッサーを抜こうとして接触、フィニッシュまで残り2周でフェラーリにリードを明け渡したのだった。
■第1位 レッドブルRB19(2023年)
優勝:22戦21勝
勝率:95.5%
ポールポジション:22戦中14回
コンストラクターズタイトルを獲得したレース:22戦中16戦目
プレシーズンテストから、レッドブルが2023年シーズンのチャンピオン候補になることは明らかだった。エイドリアン・ニューウェイとピエール・ワシェが共同設計したRB19は、前年RB18の反省を生かし、どこよりも軽いシングルシーターに仕上がっていた。
開幕序盤のフェルスタッペンは第2、第4戦こそ勝利をセルジオ・ペレスに譲ったものの、第5戦から驚異の10連勝。しかし最多連勝記録は、シンガポールで中断されてしまう。RB19はライバルマシンに比べかなり低い車高で走ることができたが、このサーキットだけは大幅に車高を上げる必要があったのだ。
しかしレッドブルは次の日本GPで戦闘力を回復。続く7レースで優勝と、圧倒的な強さを発揮し続け、22戦21勝という記録を打ち立てたのだった。
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