英経済紙が突く“核心” 水原氏の違法賭博騒動で大谷翔平の7億ドル契約にもメス「後払い契約はオオタニのアイデアだったのか?」
水原氏に「騙された」という大谷。スキャンダル発覚後に彼を取り巻く状況は大きく変わった。(C)Getty Images
騒動のあらましが時系列的に浮き彫りになり、事態の沈静化はいまだ見えてこない。大谷翔平の元専属通訳であった水原一平氏が起こした違法賭博問題だ。
世間も騒然とさせる一大スキャンダルとなった。そのキッカケは、大谷と日本ハム時代に縁を結び、2018年から専属通訳として、“盟友”とも言える関係性を構築してきた水原氏の証言にあった。
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米スポーツ専門局『ESPN』の取材に対して「自分はギャンブル依存症」と告白した水原氏は21年前後から違法賭博に関与。米カリフォルニア州を拠点とする胴元に莫大な借金を抱え、大谷名義の口座から少なくとも450万ドル(約6億8000万円)を許可なく送金したとされている。
事件の発覚を受け、ドジャースは先月20日に水原氏を解雇。さらに大谷の代理人が所属するバーク・ブレットラー法律事務所は「オオタニは巨額の窃盗被害者である」と声明を発表。当の大谷本人も25日の声明発表会見で「正直ショックという言葉が正しいとは思わない」と断言し、「彼の借金返済に同意していませんし、ブックメーカーに対して送金をしてくれと頼んだことも、許可したことも、もちろんない」と一貫して潔白を強く主張した。
現在MLBや、内国歳入庁、国土安全保障省は共同でこの問題の捜査に乗り出している。そうしたなかで、騒動のハレーションは広まっている。
野球大国でない国からも、スーパースターが渦中の身となった騒動の行く末に関心は寄せられている。英経済紙『Financial Times』は「オオタニという男は、野球の技術を完璧にすることに全てを捧げており、金銭的な問題に関しても、『うんざりするほどクリーン』というのが周囲の評判である。これが重要な点だろう」と指摘した。
一方で同紙はいまだ不透明となっている問題の「核心」に迫る。先述の大谷の声明を紹介したうえで「彼の説明を信じるなら、最終的な結論は、彼もミズハラの見事な詐欺の犠牲になったということかもしれない。だが、未解決の問題は思っているよりも切迫している」と切り出し、こう疑問を投げかけている。
「どのようにして金は盗まれ、どのようにしてオオタニの銀行口座の管理はミズハラに譲られたのだろうか? もしも彼が友人に嘘をつかれていたと実際に気づいたのなら、ミズハラとの職業上における他の関係についても調査を開始しているのだろうか?
そしてオオタニがドジャースと契約交渉を行っている間に、ミズハラはメインのパイプ役だったのだろうか? もしそうならば、7億ドルの大半が後払いになるという契約において、ミズハラが条件を提示したことはなかったのだろうか? あの後払いの契約はオオタニ自身のアイデアだったのだろうか?」
MLBを取り仕切るロブ・マンフレッドコミッショナーも「(捜査が)短くなることを願っているが、分からない」と公言する。そうしたなかで、新たな供述が待たれる水原氏の足取りは不透明まま……。問題がクリアになる道筋は見えていない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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