投手断念報道に疑念 ド軍投手コーチが大谷翔平の“復活プラン”を語る「ショウヘイはプレーオフまでにマウンドに」

ココカラネクスト2024年5月16日(木)11時9分

すでにキャッチボール形式の投球練習を続けている大谷。(C)Getty Images

 果たして、「投手・大谷」の復帰はいつになるのか——。現球界で唯一無二の二刀流スターである大谷翔平(ドジャース)の“今後”が注目を集め続けている。

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 昨年9月に右肘靱帯(じんたい)の損傷による手術を受けた大谷が、投手として今季全休を予定しているのは周知の通りだ。2018年10月にトミー・ジョン手術して以来、2度目の大手術を執行した右肘の負担は計り知れず、球団関係者も再起に向けては慎重な姿勢を貫いている。

 米国内では、二刀流としての再起を疑う報道も少なくない。全国紙『USA Today』のボブ・ナイチンゲール記者は、大谷が球団側からの要請があった場合に、投手復帰を断念し打者として選手生活を送ることを受け入れるつもりがあるとすっぱ抜き、小さくない話題となった。

 球界の事情通でもある同記者は、「彼と近い関係者たちは『オオタニは打撃と同じレベルの情熱を投手には持っていない。単にできるからこそ二刀流をやっている』と語った」とも綴り、投手断念の可能性も論じた。

 もっとも、このナイチンゲール記者の報道の真実は定かではない。すでにキャッチボールながら投球再開に向けた練習も重ねている大谷が、早々に「投手」を諦めるとは考えにくい。

 実際、大谷を間近で見つめるドジャースの首脳陣は投手としての再起に自信を覗かせている。現地時間5月15日にMLBの公式メディア『MLB Network』のラジオ番組「SiriusXM」の取材に応じたマーク・プライアー投手コーチは「とてもユニークなリハビリで、おそらく高校生や大学生以外では見たことがないものだ。この4、5週間で投球プログラムも始める。リハビリに励みながら60フィート(約18m)や70フィート(約21m)の間で50球を投げるような日々を過ごしている」と指摘。投手としての復活に向けた現状を語る。

 さらに「今は投球について深く話し合ってはいない。もちろん、我々は彼の投球を見ているし、ショウヘイは夏頃から進んでいく」と語ったプライアー投手コーチは具体的なプランも明かした。

「もっと本格的に遠投を始め、マウンドに近づき始めたら、投球に関する話し合いがもっと発展していくはずだ。我々がしている投手に関する打ち合わせの隅に彼はいて、投手陣の働きぶりを見て、とても積極的にアドバイスしたり、力になってくれている。ヤマモト(山本由伸)の良い相談相手でもある。間違いなく、今、起きていることを把握している。

 投球面については、最終的にこの初期投球プログラムを開始するという以外は、まだ全てが未定だ。我々は、夏の終わりまでにどこまで到達するかを見ていく。プレーオフまでにマウンドに上がり、打者と対戦し始めてくれるといいね」

 今季中の本格的な投球再開を目指しているという大谷。こうした首脳陣の声を聞いても、「投手に情熱を持っていない」とした一部の米メディアに報道には懐疑的にならざるを得ない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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