全日本F3選手権:第10戦SUGOの決勝結果が確定。2位の宮田が失格のペナルティ
6月23日、宮城県のスポーツランドSUGOで開催された全日本F3選手権第10戦の決勝レースについて、大会組織委員会は7月11日付けで、レース後に出された抗議の裁定を発表した。この結果、2位となった宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TOM’S F317)は失格のペナルティが課され、2位はサッシャ・フェネストラズ(B-Max Racing with motopark F3)、3位はエナム・アーメド(B-Max Racing with motopark F3)となった。
スポーツランドSUGOで行われた第10戦は、ポールポジションの宮田をスタートでかわした大湯都史樹(TODA FIGHTEX)が途中導入されたセーフティカーの後もリードを守り初優勝。2位は宮田、3位はフェネストラズという順位でチェッカーを受けた。
しかしレース後、車両保管対象となっていた宮田のマシンに対し、#11(フェネストラズ車)から#36(宮田車)に対して抗議が提出され、レース結果は暫定のまま保留となっていた。
この抗議に対し大会審査委員会は、7月11日付けで公式通知No.35として結果を発表した。内容は下記のとおり。
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F3レース宛
F3 第10戦 決勝 抗議について
F3 第10戦 決勝において、#11から#36に対して提出された抗議の結果を下記の通りとする。
大会審査委員会は審議の結果、この抗議に対し下記の通り裁定する。
#36に対して、2019年全日本F3フォーミュラ3選手権統一規則 第6条 1. 車両規定違反とし、第22条 2.12)に基づき、失格のペナルティを科す。
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この結果、大湯の優勝は変わらないが、2位はフェネストラズ、3位はアーメド、4位は小高一斗(カローラ中京 Kuo TOM’S F317)、5位は片山義章(YTB by Carlin)、6位は大津弘樹(ThreeBond F319)という順位となった。宮田がマークしていたファステストラップも取り消され、フェネストラズが1分14秒080でファステストラップの1ポイントを獲得している。なお、宮田はポールポジションを獲得していたが、この抗議は決勝後の再車検に対してのもので、予選については対象とならない。
カローラ中京 Kuo TEAM TOM’Sによれば、抗議を受けたのはリヤウイングのメインプレートを翼端板に取り付けるためのサイドプレート(キャンバープレート)で、チームはダラーラの純正のものではなく、コストとパーツ精度を鑑み純正と同様の形状、重さで自作していたが、自作することにより性能で優位になるものではないという。
このサイドプレートについては、5ページのテクニカルリストには純正を使用しなければならない記載はないものの、昨年まで開催されていたFIAヨーロピアンF3選手権向けに出されていた、テクニカルリストに付随する書類のなかに公認部品として定められており、その書類には純正を使わなければならないと記載されているという。しかしチームによればこの書類は日本では入手しづらい「誰もが見られる場所にはないもの」で、また全日本F3選手権向けに適用されるものではないと確認をとっていたという。
ただ、今回大会審査委員会は、このパーツはルールとして純正を使わなければならないと裁定したかたちになった。チームとしては控訴は行わないとのことで、このまま第10戦の結果は確定することになりそうだ。
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