不調続くカシメロ、井上尚弥に「俺以外には勝てない」と猛アピール! 一方でタパレス代理人は「彼はリストのずっと下」と嘆き

2024年1月7日(日)11時0分 ココカラネクスト

井上の凄みを認めながらも、挑発はやめなかったカシメロ。果たして、彼の望みは実現するだろうか。(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext、(C)Getty Images

 昨年末にボクシング界を彩った井上尚弥(大橋)。史上2人目となる2階級での4団体統一という偉業をやってのけた“怪物”は、世界に散らばる猛者たちにとって格好の目標でもある。

 井上は昨年12月26日に行われたマーロン・タパレス(フィリピン)とのボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一戦12回戦に10回KOと圧勝。直後のリング上で彼は「来年、再来年とまたこの階級でもっと強い姿を見せられるように精進していきたいと思います」と宣言。同階級で4本のベルトを防衛する意向を示した。

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 スーパーバンタム級を「今の適正階級」とする井上の宣言によって、次戦の対戦相手の予想も各メディアで白熱。現時点では、前WBAスーパー、IBF王者のムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)と、元2階級制覇王者であるルイス・ネリ(メキシコ)が有力視されている。

 そんな井上を中心に渦巻くスーパーバンタム級のタイトル戦線に絡もうと模索する戦士もいる。元世界3階級制覇王者のジョンリル・カシメロ(フィリピン)だ。

 ここ数年のカシメロは低調なパフォーマンスに終始し、評価を下げている。昨年10月12日に東京・有明アリーナで実施された小国以載(角海老宝石)とのノンタイトルマッチでは、相手に対するバッティングで試合が中断。まさかの4回途中引き分けというもどかしい結果に終わっていた。

 しかし、以前から井上を「亀野郎」と挑発する34歳は、母国紙『Manila Times』で「ナオヤは、また一段と強くなった。簡単な試合だと思ってはいたんだけどね」と手のひらを反すように賞賛の言葉を並べた。

「タパレスにとってはビッグファイトだったんだ。タパレスは、ただ生き残るためにディフェンスに徹していただけなのに、あの結果だ。イノウエのパワーがいかに際立っているのがわかるだろう。彼は本当に強い」

 素直にモンスターの凄みを認めるカシメロ。無論、井上に対するアピールは忘れない。「決してタパレスの悪口を言うつもりはない。シンプルに本音を言っているだけだ」と前置きし、「俺の周りにいる人は、俺以外には誰もイノウエに勝てないと言っているよ」と豪語してみせた。

 ただ、試合で満足に結果を残せていないカシメロだけに、優先順位は低いと見られている。タパレスの代理人を務める米興行大手『MP Promotion』のショーン・ギボンズCEOも、フィリピン・メディア『Spin』で「カシメロはリストのずっと下の方にいる。イノウエの次の対戦相手はネリ、もしくはアフマダリエフ、それか別の誰かだ。彼じゃない」とキッパリ。やはり業界内では、因縁めいていた井上戦の実現は厳しいとの見方が強いようだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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