【コラム】CL出場権を巡る3チームの争い…ラツィオ、インテル、ローマの現状は?

2018年2月1日(木)17時51分 サッカーキング

4位争いを繰り広げる(左から)インテル、ラツィオ、ローマ [写真]=Getty Images

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 ラツィオとローマが延期されていた試合を消化し、これで全クラブが今シーズンのセリエA22試合を終えた。

 首位のナポリが勝ち点57、2位のユヴェントスが同56とスクデットの行方はまだまだ予断を許さない。一方、この2チームに続く3位のラツィオは勝ち点46と10ポイント差をつけられている。そして4位のインテルが同44、5位のローマが同41と、3チームがわずか5ポイント差の中で来シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)出場権を争っている。

 4位以内を争う3チームの現状はどうなっているのだろうか。

 まず、ラツィオの特徴は得点力が高いこと。イタリア代表FWチーロ・インモービレが20ゴールで得点王ランキングトップに立っていることに象徴されるように、22試合でチーム合計57得点はセリエAで最多となっている。それに続くのがユヴェントスで同52、ナポリは同48で3位となっている。また、アウェイゲームに強いのも特徴だ。ホームの10試合が6勝2分け2敗なのに対し、アウェイの12試合で8勝2分け2敗の成績を収めている。ただ気になるのは失点も多い点で、アウェイでの合計失点16というのは上位5チームの中でワーストだ。

 続く4位のインテルは、スランプから抜け出せないでいる。セリエAで最後に勝ったのは12月2日の第15節、ホームでのキエーヴォ戦まで遡る。コッパ・イタリアのポルデノーネ戦を除けば、2カ月も勝利から遠ざかっているのだ。キエーヴォ戦で5得点と爆発した攻撃力は、いったいどこにいってしまったのか。ワントップのアルゼンチン代表FWマウロ・イカルディ、そしてサイドのクロアチア代表FWイヴァン・ペリシッチが点を取れなければ勝てない、という悪い流れにはまってしまっている。精度の高いクロスを出すイタリア代表MFアントニオ・カンドレーヴァも、疲れからか調子がいい時とは別人のようなパフォーマンスだ。

 ローマも不調に陥っていて、リーグ戦は5試合白星なしだ。また、年明けからはゴタゴタが続いた。ベルギー代表MFラジャ・ナインゴランが泥酔して暴言を吐く動画をSNSにアップし、クラブがペナルティを課した。メルカートでは攻撃面での柱、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ代表FWエディン・ジェコが移籍するのではないかと騒がれた。今後はヴェローナ、ベネヴェントと降格圏レベルとのゲームが続くので、きっちりと勝っておきたいところだ。

 最後に今後の3チームの対戦カードを見ていきたい。次節ではインテルがクロトーネ、ローマがヴェローナと下位チームが相手だ。これは両チームとも決して落とせない重要な試合になる。特にインテルは28日に行われた18位SPALとの一戦で、オウンゴールで先制しながらも試合終了間際に追い付かれて勝ち点2を失った。17位クロトーネ相手に勝なかったら、いつ白星を挙げられるのだろう。

 また2月にはヨーロッパリーグが再開され、ラツィオとローマにはその日程も入ってくる。ラツィオはコッパ・イタリアでもベスト4に進出しており、スケジュールがハードだ。

 そして3月に入るとキーポイントとなる3試合がある。ラツィオはユヴェントスとのホームゲーム、インテルはミランとのダービーマッチ、ローマはナポリに乗り込む。この第27節までに3チームの順位に変動はあるのだろうか。

文=赤星敬子

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