コロナ禍のここ2年にない盛り上がり、侍強化合宿はプロ野球平成3大キャンプを超えられるのか?!

2023年2月5日(日)6時0分 ココカラネクスト

(C)Getty Images

 プロ野球11球団は1日にキャンプイン。WBC開催の影響で開幕が遅れることに備えて、西武は6日に宮崎県南郷市でキャンプインする。スポーツ新聞や夜のスポーツニュースなどでは連日、キャンプの模様が報じられているが、顕著なのはコロナ禍によって制限されたここ2年と比較してのファンの入場規制や、メディアの取材規制が緩和されていることだ。

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 初日の1日、11球団で最もファンが足を運んだのは、昨年の日本一球団であるオリックスだった。宮崎県清武町のキャンプ地に、実に1万2000人が集まった。2021年は宮崎、沖縄ともにキャンプは無観客開催。2022年も入場者は激しく制限されたし、それを見越して来場者数も全く伸びなかった。かつてのプロ野球キャンプ地の賑わいが戻ってきた。

 選手とファンが近い距離で触れ合えるプロ野球キャンプは、ファンサービスにおいても扇の要たる存在だった。シーズン中にはあり得ない距離感で選手に接し、時にはサインや写真撮影なども体験できる。そのために全国から野球ファンが、2月は沖縄、宮崎に集ってきた。

 近年の平成史で振り返っても、エポックメーキングなキャンプ地の盛り上がりが3度あった。

 まず2000年の巨人・宮崎キャンプ。この年は長嶋茂雄監督が、背番号を現役時代の永久欠番「3」に戻した。長嶋が着る3番を、誰もが見たかった。だが、長嶋監督は出し惜しみ。巧みにファンの盛り上がりをあおったのだ。グラウンドジャンパーを脱ぎそうで、脱がない。いつ3番は見られるのか。ファンの思いをかき立てた末に2月12日、昨年まで付けた33番を譲った新加入の江藤智へのノックで、初めて背番号「3」のユニホーム姿をお披露目した。この日、宮崎総合運動公園を訪れたファンの数は、歴代最多の5万5000人と伝えられている。

 その2年前、四国の高知は、かつてないフィーバーに沸いていた。横浜高で春夏連覇を飾った松坂大輔が、西武にドラフト1位で入団。春野市のキャンプには連日1万人以上のファンが集結した。2月14日には記録更新する1万5000人が詰めかけ、松坂は体形の似ていた谷中真二を「影武者」として先行させてブルペンから脱出したほどだった。

 そして今から14年前の2009年、前回WBCで優勝を果たした侍ジャパンの宮崎合宿もかつてない熱に包まれていた。当時は合宿初日から、マリナーズ・イチロー城島健司、レッドソックス・松坂、レイズ・岩村明憲、カブス・福留孝介と5人の大リーガーがそろい踏み。4万人規模のファンが集結することもあり、市内からサンマリンスタジアム宮崎までの国道は大渋滞に陥った。経済効果は100億円を超えたと試算されている。

 すでにプロ野球キャンプは連日の盛り上がりだが、17日からは宮崎でその侍ジャパンの強化合宿も予定されている。パドレス・ダルビッシュ有(36)は合宿初日からの参加を表明した。他の大リーガー、エンゼルス・大谷翔平(28)らは合流時期について態度を示していないが、残る大リーガーたちは果たしていつ宮崎にやってくるのか。1月6日に大谷がWBC出場会見に臨んだ際には、地元宮崎のメディアから県の印象など「宮崎尽くし」の質問まで飛んだ。かつての平成3大キャンプを上回るような、コロナ禍を吹き飛ばす盛り上がりを、地元県民は首を長くして待ちわびている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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