「全く信用できない」――認められなかった反省 繰り返された水原被告の「嘘」に呆れた米判事が突き付けた“厳しき現実”

2025年2月7日(金)12時8分 ココカラネクスト

後ろ髪が伸び、疲弊した表情で裁判所に出廷した水原被告。(C)Getty Images

 ついに判決が下った。

 現地時間2月6日、カリフォルニア州サンタアナの連邦裁判所で、ドジャースの大谷翔平の元専属通訳で、同選手の口座から約1659万ドル(約25億509万円)を盗んだとして、銀行詐欺罪などでの有罪が確定している水原一平被告の量刑言い渡しが行われた。同被告が1年6か月の情状酌量を求めていた中で下された最終的な判決は、禁錮4年9か月と大谷に対する約1700万ドル(約25億6700万円)の賠償命令となった。

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 当人の険しい表情が事件の重さを改めて物語った。昨年3月に大谷の給与口座から資金を無断で違法賭博の胴元に不正送金していた明るみとなった水原被告は、複数の罪で連邦当局から訴追。米検察から大谷への賠償金として1697万ドル(約25億6247万円)と4年9か月の禁固刑を求刑されていた。

 先月23日に水原被告は、禁錮1年6月が妥当とする申立書を裁判所に提出。その書面内で、24時間365日に渡ったという大谷のサポートに身を置く中で、「著しく低賃金だった」と、生活に困窮していたことを主張。また、寝る間もなかったという重労働によるストレスからギャンブル依存症に陥ったとしていた。

 ただ、情状酌量を求めた水原被告に対して米検察側は、所属球団からの給与とは別に大谷個人から月額支給の給与を受けていたことや、大谷からSUVタイプのポルシェを贈呈されていた事実を提示。辻褄の合わない証言もあったことから「彼は心からの反省を示すのではなく、オオタニから数百万ドルを盗んだ行為を正当化しようとしている」と反論していた。

 米メディア『The Athletic』をはじめとする複数メディアのリポートによれば、水原被告は今回の量刑言い渡しの裁判でも「ミスター大谷には本当に申し訳なく思っている。自らがやったことを正当化するつもりはない。私はすでに更生向けて変わり初めていて、今後もそれを続けていくことを約束します」と釈明。

 しかし、一連の答弁に対してジョン・ホルコム判事は、「1700万ドルはほとんどの人が一生をかけても稼ぐことができない金額。窃盗額はショッキングだ」と指摘。減刑を求めて宛てられた書簡についても「裁判所を欺き、重要な事実を省略した。全く信用できるものではない」と断じた。

 最後は裁判官からも呆れられるように判決を受けたという水原被告。今後は3月24日に収監され、刑期終了後は日本に強制送還される見通しとなっている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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