「イッペイはショウヘイのために落ちた?」大谷にふりかかる邪悪な影 水原被告の"偽証"でも未だ米国で陰謀論が渦巻く背景「まだ、信じないのか!」
2025年2月11日(火)11時45分 ココカラネクスト

水原被告が起こした巨額送金問題の余波が続いている(C)Getty Images
米カリフォルニア州の連邦地裁は6日(日本時間7日)、ドジャース大谷翔平の元通訳で銀行口座から約1700万ドル(約26億円)を盗み、スポーツ賭博の胴元に不正送金したとする銀行詐欺罪などに問われた水原一平被告に対し、求刑通り禁錮4年9カ月を言い渡した。
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司法取引により罪を認め、情状酌量で禁固1年6か月への減刑を求めていたとされる中、刑期は求刑通りとなった。
昨年韓国との開幕シリーズで発覚した巨額送金に関して世間を騒がせてきた同被告だが、今回の求刑に至るまでにも新たな「偽証」がわかってきた。
裁判の過程において、水原氏側はジョン・ホルコム判事に対し、情状酌量を求めた手紙を提出。その中では大谷及び愛犬のケア等でほぼ休みがなかったことや労働環境に対して、「著しく低賃金」だったと訴えたとされる。
しかし調べの結果、明らかになったのは大谷は高級車を提供、家賃を負担し、用事を頼むごとに数百万円単位の謝礼を払っていたことも明らかになった。さらに水原夫妻の日米の往復時の移動にはファーストクラスの航空運賃を負担するなど、逆に専属通訳を敬い、厚遇ともいえる環境にあったとされる。
こういった事例を受けて、ホルコム判事は水原被告の書簡に関して「まったく信用できない」と断罪。マクナリー検事も「大谷氏はこの事件の被害者。彼は大金を盗まれ、利用され、水原氏に付け込まれた」と同被告を強く非難した。
また、一般の人であれば、一生をかけても稼げないお金を盗み取られた大谷に対して、未だ「陰謀論」が根強く残ることもこの事件の難しさをあらわしている。
米スポーツニュースサイトの『Essentially Sports』では9日(日本時間10日)までに「イッペイはショウヘイのために落ちた?」と題する特集記事で今回の水原被告のギャンブル疑惑スキャンダルを報じている。
同記事の中では今回のことに関し、連邦捜査の結果は大谷は一切関与していなかったと結論づけている中で米国の多くのファンがいまだに水原被告は『身代わり』になり、大谷から金銭を得ることで口をつぐんでいると信じていると指摘。あくまで大谷が関わっていた事実は認められないとしながらも、「大谷翔平は(水原一平被告の)、ギャンブルスキャンダルにまったく気づいていなかったと思いますか?」とサイト閲覧者にアンケートを実施。
その結果は、大谷の潔白を信じるという声も多くありながら、驚くべきことに「この話には裏があると思う」と未だ、大谷サイドが何らかの形で今回のギャンブルスキャンダルに関わっていたと信じる人も多数いることをあぶり出した。
背景には、あまりの巨額損失を招いたことで、大谷の資金管理態勢含め、マネージメントが正常に働いていたのか、などの問題もある。
ただいずれにせよ、一連の出来事で人々を驚かせたのは水原被告の悪質な二面性だった。二刀流に挑戦する大谷を手厚くサポートする裏方の姿が広く知られたイメージなら、裏で不正賭博の胴元とつながり、大谷に成りすまして銀行口座から多額のお金を送金しているとは、夢にも思うまい。
今回、米国では陰謀論がうずまく一方でファンの間からは「まだ、(大谷を)信じないのか!」「大谷に一点の非もないのは明らか」と擁護する声も多い。
息を吐くかのように嘘を重ねた同被告が今後どのように人生を歩むのか。今後は米国で服役後に日本へ強制送還される可能性が高い。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]