名三塁手ブレグマンの電撃補強で再び揺れ動く吉田正尚のトレード案 レ軍番記者は「可能性が最も高い」と断言
2025年2月14日(金)6時0分 ココカラネクスト

キャンプイン後の補強によって吉田の立場はふたたび動き出している。(C)Getty Images
今オフのFA市場に残っていた大物の契約がようやく決まった。現地時間2月12日、アレックス・ブレグマンが、レッドソックスと3年1億2000万ドル(約186億円)で契約を締結した。
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実力派のスラッガーが捲土重来を期する名門に加わった。現在30歳のブレグマンは、今オフにアストロズからFA。2022年から3年連続で20本塁打をクリアしたパンチ力に加え、自身初のゴールドグラブ賞に輝いた高い守備力が評価され、市場でのニースも高まっていた。
実際に争奪戦はし烈を極めていた。米紙『USA Today』のボブ・ナイチンゲール記者によれば、タイガースが6年総額1億7150万ドル(約265億8250万円)、カブスが4年1億2000万ドル(約186億円)とそれぞれ高額オファーを提示。その中で、2年目が終了した時点でのオプトアウト条項を含めたレッドソックスが射止めた。
今オフの補強ポイントでもあった「打線の中軸を打てる打者」の補填に成功したレッドソックス。これによって攻撃に厚みが出るのは間違いない。そうした中で、人員整理の議論がふたたび加熱している。とりわけ話題となっているのは、今季にDHのスポットにはいると目されていた吉田の去就だ。
昨季三塁でゴールドグラブを受賞した実績を持つブレグマンは、やはり正三塁手としての先発起用が濃厚。そうなると、チーム屈指の強打を誇りながら三塁手として守備に難があったラファエル・デバースのDH起用増加が見込まれる。
となれば、必然的に昨季にDHとして108試合に出場していた吉田は、押し出される格好となる。オリックス時代の定位置である左翼手としてプレーする可能性もゼロではないが、31歳の日本人もまた守備に課題は小さくない。また、ジェレン・デュランらとの競争はし烈で、単純な守備力では後塵を拝している感は否めない。
余剰戦力と化す可能性がある吉田については以前からトレードの噂が尽きない。このオフには、マリナーズのエース投手であるルイス・カスティーヨの獲得画策を巡るレッドソックス側のパッケージに含まれていたと伝えられた。
MLB公式のマーク・フェインサンド記者によると、残り3年5580万ドル(約86億円)の契約がネックとなって交渉は破談。レッドソックス側は「ヨシダを引き取らない限りは乗り気ではなかった」とされている。
ブレグマンの加入によって立場が変わる吉田には、現地記者も熱視線を向ける。2002年からレッドソックスの番記者を務めているMLB公式サイトのイアン・ブラウン記者は自身のXで「ブレグマンがレッドソックスで二塁を守るとは考えにくい。彼はチームで最高のサードだから、(二塁手起用は)理にかなってない」と断言。その上で「ヨシダが移籍する可能性が最も高いと思われる。どうなるか楽しみだ」とした。
各球団がキャンプインをし、シーズン開幕に向けて着々と準備を進めている中、吉田は引き続きレッドソックスの一員としてプレーするのか。それとも別のユニフォームに袖を通すことになるのか。トレード市場の動きを含め、日本人スラッガーの動静に関心が集まっている。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]