【侍ジャパン】12球団の監督が憂慮する「WBC燃え尽き症候群」とは

2023年2月22日(水)11時30分 ココカラネクスト

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 世界最高峰の座を奪回する戦いに、国民の熱視線が注がれます。

 第5回ワールド・ベースボール・クラシックに出場する侍ジャパン。その陣容は史上最強との呼び声も高く、大谷翔平投手(28)、ダルビッシュ有投手(36)らを始め超一流のメジャーリーガーも日の丸の下に集結。まずは3月9日から始まる東京ドームでの1次ラウンドに大きな注目が集まりそうです。

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 ファンのワクワクとは裏腹に、心配そうな表情を浮かべている人々もいます。12球団のメディカルを担うトレーナー陣です。

 プロ球団のトレーナー経験者はこう証言します。

 「過去、五輪やWBCなどの国際大会に出場した選手が、ペナントレースで故障や不振に見舞われた例は、枚挙に暇がありません。アスリートの中にはデリケートな選手も多々います。シーズン開幕前の3月上旬にコンディションをピークに持っていけば、体のどこかに弊害は出てくるのがむしろ自然とも言えます」

 そして、こう続けるのです。

 「例えば大卒ルーキーは6、7月にケガや不振に陥る例が多い。大学の春季リーグ戦が終わり、本来なら長期の休みが入る時期に、全力で試合に臨まなければいけない。頭では分かっていても、体に4年間染みついているので、その感覚が抜けないわけです。侍戦士にも同じことが言えるわけです」

 国際試合の取材経験が豊富なスポーツ紙の記者も、こんな話をしてくれました。

 「準決勝以降はマイアミが舞台になる。マウンドの硬さや気候、張り詰めた緊張感の中での長い移動など、通常とは違った状態でしびれる試合に臨み、終わったらすぐにペナントレースの開幕を迎えます。心身へのストレスは想像以上です。もちろん、それを上回る歓喜や経験はプライスレスですが、侍戦士とはいえ生身の人間ですから、ケガや不振のリスクを伴います。大会後は心身のケアを入念に行う必要があるでしょう」

 あの天才打者・イチローさんでさえも2009年のWBC後、極度の疲労により体調を崩し、胃に出血性の潰瘍が認められ、自身初の故障者リスト入りとなった経験があります。

 裏を返せば、日の丸を背負ってそれほどしびれる時間を過ごせるのは、アスリート冥利に尽きるというもの。侍戦士にはとにかくケガのないように、熱き激闘を繰り広げて欲しいと願うばかりです。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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