「フェザーで最高のジュントを」名伯楽が明かした中谷潤人の“真価” 将来的な井上尚弥戦はありえるか?

2024年2月26日(月)11時0分 ココカラネクスト

井上と中谷。この日本ボクシング界が誇る偉才同士が拳を交わすとなれば、話題沸騰となるのは必至だ。(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext、(C)Getty Images

 異能さを世界に知らしめた。2月24日に東京・両国国技館で行われたWBC世界バンタム級タイトルマッチで、挑戦者で同級1位の中谷潤人(M・T)は、王者のアレハンドロ・サンティアゴ(メキシコ)に6回TKO勝ち。日本男子では、井上尚弥(大橋)、田中恒成(畑中)に続く全勝での世界3階級制覇を成し遂げた。

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 減量苦から解放された“ネクストモンスター”は強すぎた。趨勢を定めた6回はワンツーからの左ストレートで1度目のダウンをもぎ取ると、再開から間もなくして右フックを炸裂させてレフェリーストップに追い込んだ。そのキャリアでダウンすら経験がなかったサンティアゴを打ち砕いた。

「この試合に向けて死ぬ思いで頑張ってきた。(これからも)みなさんの期待に応えられる熱いファイトをしていきたい」

 試合終了後のリング上でマイクを向けられた中谷はそう叫んだ。自ら「ターニングポイント」と設定した挑戦で結果を残した戴冠劇には、名伯楽も安堵したに違いない。セコンドについていたルディ・エルナンデス氏だ。

 試合前から自信は覗かせていた。米メディア『SNAC』にヘルナンデス氏は「ジュントはこれまで一緒に仕事をしてきた中で最高のファイターで、弟よりも優れていると思う。この男はいろいろなことに挑戦しようとするし、我々が叩き込んだことをすべて実行してくれる」と中谷を激賞。カットマンとしての仕事もこなす名トレーナーは、スーパーフェザー級の名チャンピオンであった弟のヘナロを超える存在として26歳の日本人を誇っていた。

 自身が「最高のファイター」と寵愛する愛弟子は期待に“一発回答”して見せた。その天井知らずのポテンシャルの限界はまだ先にある。ヘルナンデス氏は「ここから体重を上げていくのが、彼にとって最善の選択だと思う。スーパーバンタムかフェザーで最高のジュントが見られるはずだ」と太鼓判を押した。

 初戦にして早くもバンタム級で戴冠を果たした。もしも、中谷がヘルナンデス氏の言うとおりにフェザー級まで駆け上がれば、スーパーバンタム級4団体統一王者として君臨する井上と拳を交わす日も遠くはないかもしれない。

 無論、バンタム級で他団体の王者との統一戦など果たすべき務めはある。しかし、少なくとも、この日の中継番組内で井上が「いずれ上げてくると思うので、そういったところも想定しながら、今日は楽しみに見たいなと思う」と含ませたところで、怪物との大一番が実現する可能性はゼロではないはずだ。

 夢は無限大。中谷のさらなる飛躍に期待せずにはいられない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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