マクラーレンF1のエンジニアがレーシングポイントの戦略に自論「コピーは最後にすべきこと」

2020年3月12日(木)7時30分 AUTOSPORT web

 マクラーレンF1チームのテクニカルディレクターを務めるジェームス・キーは、ただ単にマシンのコンセプトをコピーするのではなく、特定の分野でトップになりたいと思う気持ちこそがエンジニアとしての自分のやる気を起こさせるものだと語った。


 マクラーレンのライバルチームのひとつであるレーシングポイントがバルセロナテストで走らせていたマシンは、2019年のコンストラクターズ選手権を制したメルセデスのマシン『W10』をコピーしたものだと大勢の人々は考えている。


 キーはレーシングポイントのアプローチと、テストにおける印象的なパフォーマンスを認識している。しかし彼は、そのような道を辿ると彼自身のエンジニアリングに対する考え方を刺激することはできないだろうと認めた。


『Crash.net』によると、キーは「隣人のやっていることをコピーするというのは、最後にすべきことだ。それは、より良いアイデアでライバルを上回りたいからだ」と語った。


「多くの議論があったが、我々としては、よりいっそう自分たちのことに集中している」


「もちろん我々は(中団の)戦いから目を離さないでいなければならない。パフォーマンスに関してはレーシングポイントが非常に大きなリードを築いていることを確認している。それを認識せず、認めなかったなんて、バカな話だった」


「ひとりのエンジニアとしてエンジニアリングの観点から見ると、みんなが他の全員を打ち負かしたいと思うだろう。それこそが、もっとも多くの人々にやる気を起こさせるものだ」

2019年シーズンよりマクラーレンF1チームのテクニカルディレクターを務めるジェームス・キー


 またキーは、デザイン全体を複製することによって、パフォーマンスに対するエンジニアの貢献度が低下すると示唆した。


「我々エンジニアは競争心の強い人間だ。F1で働いていると、常に会社や他のチームとの戦いに直面する」


「F1を唯一無二のものにするのは、ドライバー対ドライバーだけでなく、チーム対チーム(の戦い)だ。そしてひとりのエンジニアとして、特定の分野ではグリッド上でトップになりたい。それこそ多くの人々に刺激を与え、そして確実に私にやる気を起こさせるものだ」


「これについて他の人がどう感じているのかを知るのは難しいが、個人的には、パフォーマンスに対して直接責任を感じることを好んでいる」


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