早期化する有望甲子園球児の名門大学「内定」事情 水面下で白熱する争奪戦 活躍しすぎも心配なワケ

2025年3月13日(木)6時20分 ココカラネクスト

昨年のセンバツは健大高崎が制した(C)産経新聞社

 もうすぐ甲子園球場で始まる春のセンバツ高校野球大会。ネット裏ではNPB12球団のスカウトはもちろん、メジャーリーグのスカウトも視察に訪れ、有望高校球児の一挙手一投足を見定めていきます。その評価は、秋のドラフト会議へとつながっていくのです。

【画像】「二刀流」森井翔太郎がアスレティックスとマイナー契約 球団が投稿した実際の写真

 一方、野球で未来を切り拓いていくのは、プロ志望の高校球児だけではありません。スポーツ推薦入試による名門大学進学を志す有望球児にとっては、センバツ大会での活躍や上位進出は内定ゲットに直結することになります。

 有望高校球児の進学事情に詳しい関係者は言います。

「名門大学の中には『全国大会での上位進出歴』がスポーツ推薦における『武器』になる場合があります。センバツ大会はこれに該当するので、ベスト8やベスト4、決勝進出を果たせば、進学に有利に働きます。あまり世間で知られていない話で言いますと、各地区の優勝校が集う秋の明治神宮大会も、この『全国大会』に該当します。つまり、明治神宮大会で8強、4強、決勝進出を果たした学校の有望選手は、東京六大学リーグや東都大学リーグの名門校への進学にプラスの効果をもたらすのです」

 建前として、大学の「合格」が決定するのは11月から12月、学校によっては年が明けてからになります。なのでスポーツ新聞などのメディアがその情報を知っても、書くことはありません。

「明治神宮大会で上位進出を果たしたチームの主力に対しては、水面下で名門大学による『争奪戦』が展開されているとも聞きます。スカウティングがチーム強化への第一歩であることは、プロもアマも変わりませんから」(前述の関係者)

 過去のある有望高校球児は、センバツ前にある大学から「内定」を得たものの、センバツでの活躍でプロからの評価が高まり、プロ志望に「変心」してアマ球界の関係者が対応に追われたことがありました。

「なので、スカウティングに東奔西走する大学関係者にとっては『活躍しすぎ』も心配なんです」(前述の関係者)

 様々な人々の思惑が交錯する中、3月18日にセンバツ大会は開幕します。今年は聖地で、どんなドラマが生まれるのでしょうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

ココカラネクスト

「甲子園」をもっと詳しく

「甲子園」のニュース

「甲子園」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ