福本豊氏、阪神・伊原が持つ独特の間が課題と隣り合わせ「クイックは制球が乱れてしまう」

2025年5月5日(月)5時0分 スポーツ報知

7回1死三塁、降板する伊原陵人(左)(カメラ・岩田 大補)

◆JERAセ・リーグ 阪神2—5ヤクルト(4日・甲子園)

 阪神・伊原は全体的に見れば、安定感ある及第点の内容だった。ただ、勝ち越しを許したきっかけは7回1死の古賀への四球から。3割を超える打率を残しているとはいえ、打順は7番。下位打線を歩かせて招いたピンチだけに、もったいなかった。

 伊原の投球フォームを見ると、セットポジションに入る直前で軸足(左足)のかかとを浮かせてから始動する。独特の間でリズムをつくっているのだろう。だが、クイックで投げる際はこの動作ができない影響か、若干、制球が乱れてしまう。代打・増田に浴びた決勝の三塁打も、あとボール1、2個分、内角に投げきっていれば、詰まらせられたはずだ。

 球種も豊富で器用に投げ分けているが、最も面白いのは100〜110キロのスローカーブ。7回に茂木を見逃し三振に仕留めた球は、目線をずらすような落差があり、見事だった。100球の中で、カーブはわずか3球。緩急をうまく使えば、ストレートがもっともっと生きてくる。(スポーツ報知評論家)

スポーツ報知

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