示されていた”予兆” ドジャース大谷翔平 水原通訳解雇騒動 大谷が事前に漏らしていた”本音”とは

2024年3月22日(金)6時0分 ココカラネクスト

大谷と水原元通訳との関係性は知られていた(C)Getty Images

 ドジャース・大谷翔平の専属通訳を務めていた水原一平氏が解雇された問題の余波が続いている。

 同騒動は水原氏が違法なスポーツ賭博に関与し、大谷の資金を流用していた疑いを『LAタイムズ』や米スポーツ局『ESPN』(電子版)など複数の米メディアが報じたもの。『ESPN』によれば、大谷の口座から450万ドル(約6億8000万円)が連邦捜査局から捜査を受けているブックメーカーの口座に送金されたことが確認されたという。

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 水原氏は19日(現地時間)に『ESPN』のインタビューに応じ、大谷に今回の事態を昨秋明らかにして「(大谷が)二度としないよう援助するとして、自分のために返済すること」を了承したと告白。だが翌20日にこの発言を撤回している。また自身がギャンブル依存症であること、大谷には今回の騒動が関係ないことを強調、20日に行われたパドレスとの試合後にはクラブハウスで選手、関係者たちに謝罪したという。すでに大谷の弁護士が所属するバーク・ブレトラー法律事務所の広報担当者は「我々は大谷翔平が大規模な窃盗の被害者であることを分かり、この問題を当局に引き渡している」と声明を発表している。

 そして大谷と水原通訳といえば一介の通訳を超えた間柄だったともいわれていた。日本ハム通訳時代から縁を深め、エンゼルスに移籍時はともにアメリカに渡り公私に渡ってサポート役を務めた。

 エンゼルス時代は右ひじの手術を行うなど、辛いリハビリにも常に寄り添い、励まし続けたことは伝えられている。大谷も過去にお世話になった人物として感謝の気持ちを伝えていた。

 まさに”盟友”ともいえる関係性だったが、今年に入ってその関係性に変化が生じたと感じられる出来事もあった。

 今年2月3日(日本時間4日)にドジャースタジアムで行われた「ドジャー・フェスト」というドジャースファンとの交流イベントに出席した大谷。移籍後、初めてファンの前に出てくるとあって会場は大盛り上がりとなった。そして行われたトークショーでは水原氏が通訳を務めた。同トークショーでは大谷の愛犬の存在「デコピン」の話題が注目を集めたが、実はインタビュアーから次のような質問もされていた。「一平さんとの関係はどうですか?」と問われると、少し間を置いて、苦笑交じりにこう答えたのだった。

「ここはもうビジネスの関係なので、友達ではないです(笑)割り切って付き合ってます」

 この発言はときに見せる大谷のシニカルジョークとして日本でも報じられていたが、今回の事態になってみると、実は”本音”を明かしていたという見方も出ている。

 大谷が今回のスポーツ賭博の一件を把握したのは昨秋ともいわれており、信頼を置いていた仲間から裏切られたとなれば、こうした発言にも結びつく。

 水原氏が不在となった開幕2戦目の試合ではベンチで大谷が所在無げなシーンも目立った。今までは当たり前のように横にいてサポートする存在がいなくなったことで、大谷への影響も心配されている。

 様々な苦難を乗り越えてきた背番号17は今回の事態を受け、どう前に進んでいくのか。ただ常に横にいた”盟友”はもういない。平常モードに戻るにはもう少し時間が必要となりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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