野尻智紀、0.3秒の大差で2戦連続&通算15回目のPP獲得。注目のローソンは4番手スタート【SF第2戦予選レポート】

2023年4月9日(日)10時30分 AUTOSPORT web

 4月9日(日)、2023年の全日本スーパーフォーミュラ選手権第2戦・公式予選が行われ、野尻智紀(TEAM MUGEN)が通算15回目のポールポジションを獲得。2番手に宮田莉朋(VANTELIN TEAM TOM’S)、3番手に大湯都史樹(TGM Grand Prix)が続いた。前日のウイナー、リアム・ローソン(TEAM MUGEN)は野尻から0.449秒差の4番手となった。


 前日の第1戦公式予選は、専有走行(フリー走行)がキャンセルとなったことから通常と異なる計時予選となったが、第2戦公式予選は通常通りのノックアウト方式に。雲ひとつない快晴に恵まれた富士スピードウェイで、気温10度、路面温度20度というコンディションのなか、まずはQ1A組のセッションがスタートした。


 このセッションには、野尻、山下健太(KONDO RACING)、牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、 大嶋和也(docomo business ROOKIE)、国本雄資(Kids com Team KCMG)、平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、宮田、坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)、ラウル・ハイマン(B-Max Racing Team)、ジェム・ブリュックバシェ(TGM Grand Prix)、佐藤蓮(TCS NAKAJIMA RACING)が出走。


 各車がコンディションチェックを終えた後、ニュータイヤに履き替えてアタックを開始。早めにピットを離れた宮田と牧野は2周連続でアタックしたが、残る9名はウォームアップを経て計測3周目のアタックになった。まずは宮田が1分22秒885でターゲットタイムを記録。すぐさま牧野が1分22秒792でこれを塗り替えトップに浮上するが、セクター3で他を上回る速さを見せた野尻が1分22秒579で牧野を破ってトップに立つ。


 その後、坪井、山下、宮田が次々と自己ベストタイムを更新していくが野尻には届かず、Q1のトップタイムは野尻が獲得。宮田、山下、坪井、牧野までの5名が1分22秒台のタイムで上位に並び、1分23秒020の平川までがQ2へ進出。佐藤、国本、大嶋、ハイマン、ブリュックバシェはここで予選を終えることになった。


 Q1のB組は、ローソン、小高一斗(KONDO RACING)、太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、小林可夢偉(Kids com Team KCMG)、福住仁嶺(ThreeBond Racing)、関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、ジュリアーノ・アレジ(VANTELIN TEAM TOM’S)、阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)、松下信治(B-Max Racing Team)、大湯、山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)という顔ぶれ。


 まずは福住が1分22秒654でトップに立つと、可夢偉が1分秒842で2番手につける。続けてコントロールラインを通過したアレジが1分22秒626で福住を上回ったが、山本が1分22秒586でトップタイムを塗り替えた。これはQ1A組のトップ野尻に肉薄するタイムだ。


 さらに、阪口が1分22秒057と大きくタイムを削ってトップに立つが、これをわずかに上回ったのがローソン。唯一セッション前半をピットで待機し、昨日とは異なるコースコンディションの中いきなりタイヤのウォームアップに入ると、1分22秒021で阪口を破り、タイムモニターのトップに躍り出た。


 この後、1回目のアタックで1コーナーをオーバーシュートし、仕切り直しでチェッカーぎりぎりのアタックになった大湯が1分22秒148で3番手に入ると、最後に可夢偉が1分22秒377で5番手に滑り込み全車が走行終了。結果的に、ローソン、阪口、大湯、福住、可夢偉、山本がQ2進出となり、アレジ、太田、松下、関口、小高が予選を終えることとなった。


 7分で行われるQ2は、野尻、ローソン、牧野、宮田、福住、可夢偉の6台が序盤にコースイン。少し時間を空けて山下、坪井、阪口、平川、山本、大湯の6台がコースインし、2つのグループに分かれるような形で走行がスタートした。


 前半出走のグループは、後半グループよりも1周多くウォームアップに充てられるような計算で、まずは山下からタイムアタック開始。1分21秒792と、この日初めて1分21秒台のタイムに入れてきた。これを上回ったのが坪井で、1分21秒731で逆転。阪口は21秒台に入れることができずに3番手、さらに平川が阪口を上回って3番手に滑り込むが、大湯が1分21秒590でモニターのトップに躍り出た。


 ここから、早いタイミングで出走した6台が次々とコントロールラインを通過していくが、3番目の位置にいた宮田以降はお互いにポジション取りでやや混乱している様子が見えた。先頭の野尻はクリアラップで、1分21秒196の驚異的なタイムをマーク。


 その後ろでローソンがチェッカーを受けるが、1分21秒645と振るわず、大湯のタイムも越えられずに3番手にとどまり、1分21秒570をマークした宮田にもかわされ4番手となった。可夢偉、福住、牧野とコントロールラインを通過し、これで予選終了。


 野尻が2番手以降に0.3秒の差をつけて、シーズンをまたいで4連続となる通算15回目のポールポジションを獲得した。2番手は8度目の2番グリッド獲得となった宮田、そして3番手に大湯が続いた。以下、ローソン、坪井、山下、平川、阪口、山本、福住、可夢偉、牧野と続いている。


 連続ポールの獲得で改めて速さを示した野尻が、第1戦の雪辱を果たして優勝を飾るのか、それとも常に野尻の背中を見せられ続けてきた宮田が歓喜の初優勝を飾るのか。第2戦決勝レースは、この後14時30分にスタートの予定だ。

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