【皐月賞】クロワデュノール無敗1冠へ! 3馬身追走からキラリ11秒3併入「いい形で終えられた」
2025年4月17日(木)5時30分 スポーツニッポン
万全の仕上がりだ。3歳牡馬クラシック第1ラウンド「第85回皐月賞」(20日、中山)の最終追い切りが16日、東西トレセンで行われた。デビュー3連勝中のクロワデュノールは北村友一(38)を背に栗東CWコース併せ馬でシャープな伸び。2歳王者らしい風格を漂わせた。20年の3冠馬コントレイルと同じ新馬→東スポ杯2歳S→ホープフルSのローテで、史上22頭目となる無敗の皐月賞制覇に挑む。同レースは17日に出走馬と枠順が確定する。
力の要る、やや重のウッドチップで漆黒の馬体が弾んだ。クロワデュノールは3週連続で北村友を背にCWコースへ。今年初戦に向けた最終追いはヤマニンシュラ(3歳1勝クラス)を3馬身追走する形でスタートした。
道中は人馬の呼吸を合わせ、直線入り口で一気に差を詰める。僚馬の内から楽に並びかけると馬なりで併入。しまい重点でラスト1F(200メートル)11秒3とシャープに伸びた。追えばいくらでも動きそうな手応え。引き揚げてきた北村友は「馬が慌てることはないよ、と言ってくれているようでした」と第一声。「道中ゆったり走れることが(この馬の)凄さかな。ある程度の前向きさがある中でも、動きに余力を残していて言うことのない追い切り」と絶賛した。
調教スタンドで見守った斉藤崇師も「やり過ぎないように気持ちを乗せていく調整で動きは良かった。いい形で最終追いを終えられた」と納得の表情を浮かべる。デビューから無敗3連勝。好位抜け出しの序盤2戦とは異なり、前走ホープフルSは中団から早めに動いて2馬身差圧勝。「初の右回りでやりたいと思っていたことをクリアして結果を残してくれた。ジョッキー(北村友)がうまく力を引き出してくれたし、強い勝ち方だったと思う」と人馬を称えた。
前走後は栗東トレセン近郊のノーザンファームしがらきに放牧。先月13日に帰厩した。当時の印象は「体が寂しく映って毛ヅヤもひと息」だった。3頭併せの2週前追いも僚馬2頭に2〜3馬身遅れ。だが、そこで負荷をかけたことでスイッチが入った。同じく3頭併せの1週前追いは6F81秒1〜1F10秒9と超抜の伸びで最先着。ガラリ一変に「乗り込みながらカイバを食べさせて順調に仕上がった」とうなずく。
斉藤崇師&北村友のタッグはクロノジェネシスで19年秋華賞、20年宝塚記念、有馬記念とG1・3勝。北村友が「再び巡り合えた縁を感じる」と言えば、斉藤崇師は「北村さんと何度もG1を勝たせてもらった。この巡り合わせを大事にしたい」と信頼を寄せる。無敗Vへ、チーム一丸でクラシックロードを突き進む。
≪無敗+ホープフルSから直行=勝利≫ホープフルSが重賞に格付け(16年までG2、17年からG1)された14年以降、勝ち馬7頭が皐月賞に出走。19年サートゥルナーリア、20年コントレイルが皐月賞馬に輝いた。この2頭は無敗とホープフルSから直行ローテが共通点。クロワデュノールもデビューから3連勝中で直行ローテだ。皐月賞無敗Vなら23年ソールオリエンス、24年ジャスティンミラノに続き、3年連続22頭目となる。