中村紀洋氏「プロ野球選手になる」夢を実現させるために耐えた理不尽とは...
2025年4月18日(金)20時5分 スポーツニッポン
近鉄などでNPB通算2267試合に出場し、404本塁打を誇る中村紀洋氏(51)が18日、自身のYouTubeチャンネル「ノリ流チャンネル」を更新。大阪府立渋谷(しぶたに)高時代を懐かしそうに振り返った。
激戦区の大阪で公立校としては“旋風”と言っていい活躍を見せた。1年時は4強、2年時は優勝して甲子園出場(初戦の2回戦で宇部商に敗れる)、3年時は4強だった。中村氏は「これはありえないです」と胸を張る。当時目標にしたのは「テレビに出たい!!」。夏の大会は準々決勝あたりから地域の放送局で中継される。目標を全学年で達成した。そして2年時は優勝。「まぐれ、でね。勢いだけでした。凄いことが起こりますね。日ごろ打たない人がホームラン打ったり、神がかり的というか。決勝(渋谷6—4上宮)は明らかに力の差があった。(一般的な勝敗予想は)9対1ぐらい(で相手の上宮が有利)でね」。劣勢という下馬評を覆して甲子園出場した。
入学前からの目論見どおり1年生から試合出場したものの、困ったことがある。「変なルールがあってね。3年生とは、しゃべるなと。(許される返答は)はい、いいえ。(1年生から)試合に出ているのに、ね。しゃべれないんですよ」。“野球で、そんなんできませんよ”と意見したところ、集合がかかり「ボコボコに、しばかれました」。それでも「プロ野球選手になる」という夢を実現させるため、理不尽に耐えたという。
練習は学校で他のクラブと共用グラウンド、その約4分の1を使用した。平日はノックやティー打撃。月に1回「土曜日のグラウンド開放」で全面を使える際にシートノックや打撃練習を実施したという。「これでも甲子園にいけるんやなと思いました」と実感を込めた。