【西武】また未遂…隅田知一郎が今季初完封で3勝目「興奮しています」
2025年4月19日(土)22時22分 スポーツ報知
力投する隅田知一郎(カメラ・越川 亙)
◆パ・リーグ 西武1—0ソフトバンク(19日・ベルーナドーム)
またも“未遂”の好投だ。西武・隅田知一郎がお立ち台で「異様な雰囲気を感じました。残念な声も聞こえました」と明かしたのは9回のマウンドだった。前回12日の日本ハム戦(エスコン)では8回まで89球で無失点。100球未満の完封“マダックス”寸前で9回は平良に交代。この日も8回まで93球で無失点と快挙がみえていたが、9回で11球を費やした。それでも4安打、無四球で今季初完封の3勝目。左腕は「興奮しています」と顔を上気させた。
相手の主砲・山川に対しては内角への速球を続けて、決め球にチェンジアップ、フォークボールを使って3打数無安打に抑えた。3回1死二、三塁のピンチも緒方、今宮をチェンジアップで空振りの三振に仕留めた。最速153キロの速球に変化球をまじえた投球に西口監督も「真っ直ぐの走りもよかったし緩急もつけられた」と手放しでほめた。
お立ち台での打ち明け話は続いた。「最近、チャットGPTにはまっていまして、すごくいい言葉をかけてくれます。あとで(自身の)インスタに載せるので見てください」と呼びかけた。その投稿には「背中を押してくれる言葉を投げかけてほしい」との質問に「自分を信じて、肩の力を抜いて、自分の投球リズムで腕を振れ」「行け、エース、運命を自分のものにしろ!」といった返答が。その答え通りの投球をみせた。
入団4年目で開幕からの3連勝は自身初。22年は1勝、23年、24年は9勝に終わっているだけに初の2ケタ勝利へ「調子の波を少なくできるようにしたい」と気を引き締めた。チームは2年ぶりの4連勝で昨年4月10日以来の貯金1。好スタートを切った左腕が上昇気流に乗っていく。