ソフトバンク・小久保監督 貧打で就任初の5連敗にも前向く「みんな必死、勝ってから、帰りたい」

2025年4月20日(日)6時0分 スポーツニッポン

 ◇パ・リーグ ソフトバンク0-1西武(2025年4月19日 ベルーナD)

 ソフトバンクは小久保裕紀監督(53)就任後ワーストの5連敗を喫した。開幕から5番を任されていた正木智也外野手(25)が、左肩の亜脱臼で出場選手登録抹消されるなど、ケガ人続出の打線は西武・隅田知一郎投手(25)に「0—1完封勝利」を許した。西武の投手に「0—1完封」されるのはダイエー時代の2004年4月16日、松坂大輔(本紙評論家)に喫して以来21年ぶりの屈辱となった。

 ベルーナドームで打線の沈黙がこれでもかというほど続いている。18日は今井の前に61年ぶりとなる「無安打有得点試合」を食らい、この日は隅田に4安打無得点の「0—1」完封だ。小久保監督は嘆くしかなかった。

 「いい投手から点はそんなに取れない。得点圏に走者を背負ってから、三振を取りたい場面で取ってくる」

 西武の投手に「0—1」の完封を喫したのは、04年4月16日の松坂大輔以来21年ぶり。2日連続で2年目の小久保ホークスに黒い歴史がのしかかった。

 18日は今井—平良のリレーで“ノーヒットワンラン”の珍事を喫し、1—2の敗戦。開幕から5番を張り続けてきた正木がこの日、左肩亜脱臼で出場選手登録を抹消され、また、離脱者が増えた。1番には緒方を今季初スタメン起用するなど、打順も組み替えた。2回まで完全投球され、3回先頭で牧原大が12イニングぶり安打となる左前打。ここから1死二、三塁と先制のチャンスをつくったが、その緒方、今宮と痛恨の連続三振だ。5回無死二塁では牧原大が空振り三振など、隅田の術中にはまってしまった。

 結局、9三振。「隅田から(三振)するなは酷やけどね、結果論やけど」と指揮官はかばったが、2試合合計19三振で、2カード連続負け越しが決まった。6日の西武戦での今季本拠地初勝利以降、1分けを挟んで5連勝と勢いに乗り、勝率5割に到達。ただ、15日からの楽天3連戦に全敗し、埼玉に移動し、拙攻で連敗。これで、昨季からの小久保ホークスとなって初の5連敗。借金は再び、今季ワーストタイ5へと逆戻りしてしまった。

 負傷者の連続でマークがきつくなった4番・山川が3試合連続無安打など、打線は下降線。ただ、小久保監督は下を向かない。「みんな必死で何とかしようとしているし、ずるずるするわけにはいかん。勝ってから、帰りたいですね」。シーズン91勝を挙げた昨季からは考えられない異常事態だが、この苦境は攻めの姿勢で打破する覚悟だ。(井上 満夫)

<データ>隅田(西)に完封を許したソフトバンク。西武の投手に「0—1」の完封勝利を喫するのは04年4月16日(当時はダイエー)の松坂大輔以来21年ぶりとなった。直近では22年5月13日に伊藤(日)に喫して以来3年ぶり。05年の球団買収以降「0—1完封勝利」を許したのは前出の伊藤と、12年9月14日の吉川(日)だけ。今回が3度目だった。

▽松坂大輔のソフトバンク戦1—0完封 04年4月16日のダイエー(当時)戦。「松坂世代」の和田毅との初の投げ合いで散発3安打。5回に小関竜也(現2軍監督)の適時打で奪った1点を守りきり「投手として最高の勝ち方」。松坂はその前回登板の近鉄戦も1—0完封勝利で、2試合連続は球団初だった。

スポーツニッポン

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