広島・床田 投打に奮闘も完投負け 連続無失点24回でストップも8回自責0 猛打賞で打率.462に
2025年4月27日(日)5時45分 スポーツニッポン
◇セ・リーグ 広島0—2DeNA(2025年4月26日 横浜)
広島・床田寛樹投手(30)が26日、DeNA戦(横浜)に先発し、8回4安打2失点(自責0)と粘投。打撃でもチーム唯一の猛打賞を記録するなど、孤軍奮闘の活躍を見せた。それでも味方打線の援護に恵まれず自身初の完投負けで2敗目。チームは今季4度目の零敗で、7カードぶりの負け越し。首位・阪神とのゲーム差は1・5に広がった。
胸を張れる働きを見せた。投げては8回2失点(自責0)、打っては3安打。9年目で自身初の完投負けを喫しながらも床田は役目を果たした。
「そこ(完投できたの)は良かった。ミスが出たとしても、カバーしないとと思う。あそこ(3回)でしっかりと踏ん張れていれたらなと思った」
0—0の3回は味方守備の乱れから、蝦名に先制の適時三塁打を許した。1死三塁からは続く度会に追加点となる中犠飛を献上。5日DeNA戦の2回から続いていた自身の連続無失点投球は24イニング連続で止まった。直球の最速も145キロで前回登板を下回った。それでも持ち前の粘りで試合をつくった。4回以降に許した安打は5回の1本のみで、スコアボードに「0」を並べた。「石原が緩い球を使いながらリードしてくれた」。110キロ台のパームボール、カーブを織り交ぜ、緩急で相手打線を料理した。
今季5試合目の登板にして早くも2度目の完投。全ての試合でクオリティースタート(QS=6回以上、自責点3以下)を記録し、4試合連続でハイクオリティースタート(HQS=7回以上、自責点2以下)と抜群の安定感を誇る。
得意とする打撃では、敵地にどよめきの渦を巻き起こした。まずは3回先頭の第1打席で、先発・ケイの外角スライダーに合わせるようなスイングで中前打。中堅・蝦名がファンブルした間に二塁を狙ったが、右翼・度会のカバーに阻まれて二塁でタッチアウトとなった。3試合連続でHランプをともすと、続く0—2の5回1死では左翼線二塁打。さらに7回1死でも中前打を放った。23年9月26日の中日戦以来、2年ぶり2度目の猛打賞で、打率・462まで上昇させた。
「(猛打賞は)うれしかった。走塁ミスも、ああいうのをしっかりできればいいなと思う」
登板に向けては、相手打線の映像を確認すると同時に、対戦する相手先発の研究も欠かさない。「(今回の)ケイは多分きついです」。そう試合前は弱気だったが、対左打者の被打率は・179(試合前時点)を誇っていた助っ人左腕を攻略。攻守で一人気を吐いた。その奮闘は報われなかったが、持ち味は存分に光った。(長谷川 凡記)