阪神に開幕5連敗の巨人「今は1番から5番までしか野球をやっていない」亀井打撃コーチ厳しく指摘
2025年4月27日(日)6時0分 読売新聞
8回2死満塁の好機で内野ゴロに倒れた大城卓=近藤誠撮影
阪神6—2巨人(セ・リーグ=26日)——阪神が巨人に開幕5連勝。同点の八回、大山の適時二塁打で勝ち越し、坂本の2点二塁打などで突き放した。巨人は好機に決定打を欠き、4番手の田中瑛が崩れた。
巨人はまたしても阪神戦の今季初白星を逃した。同点の八回、失策も絡んで勝ち越しを許した田中瑛を責めるのは酷だろう。阿部監督が「あそこが全て」と振り返る直前の逸機が、試合の流れを相手に明け渡した。
八回表の攻撃。一死から阪神の4番手・及川を攻め、吉川、岡本の連打と甲斐への申告敬遠で満塁とした。勝ち越しの好機で、続く6番キャベッジの鋭いライナーは、好守に阻まれ遊直に。代打大城卓も遊ゴロに倒れ、「チャンスの代打だったので打ちたかった」とうなだれた。大ピンチを切り抜け、敵地の甲子園は一気に反転攻勢ムードに包まれた。
終わってみれば、巨人の6安打は全てが1〜4番によるものだ。得点は、初回に泉口、若林の連打から岡本の犠飛、四回に吉川の三塁打から岡本の内野ゴロで挙げた2点のみだった。
特に、下位打線の低迷は大きな課題として横たわる。丸が故障、坂本やヘルナンデスが不振でファーム調整する中、阿部監督は佐々木や中山、岡田ら若手の起用で打開を図ってきたが、結果につながらない。左手親指の負傷から25日に復帰したキャベッジも2戦連続無安打といまだ途上だ。
亀井打撃コーチは「今は1番から5番までしか野球をやっていない」と厳しく指摘した上で、「下位打線がもう少し頑張らないと、『打線』にならないし、つながっていかない」と一層の奮起を促した。
下位打線の「一押し」があれば、八回の攻防もどう転んだか分からない。打線をつなぎ、機能させる一本を放つキーマンの出現が待たれる。(佐野司)
巨人・阿部監督「(八回に)点が取れなかったら、イコール負けみたいな流れになっちゃった。あしたは総力戦で必ず勝って帰りたい」