巨人・堀田賢慎が今季初先発で5回1失点 5四死球には「修正できるように」…阿部監督「次回もあると思います」先発起用継続へ
2025年4月28日(月)5時30分 スポーツ報知
堀田は5回を投げ、1失点と好投した(カメラ・義村 治子)
◆JERA セ・リーグ 阪神1—2巨人(27日・甲子園)
甲子園の熱気に負けずに堀田賢慎投手(23)は右腕に力を込めた。同点で迎えた5回に2四球などで2死一、二塁のピンチ。4番・佐藤輝を迎えた。追い込んでからの6球目。こん身の一球にバットが空を切ると、グラブをたたいた。「甲斐さんと追い込んでから決め球はチェンジアップでいきたいと話していた」と低めで空振り三振に斬り、うなずいた。
今季初先発で5回、87球2安打1失点。同点で降板し、白星はつかなかったが役割を全うし「自分の勝ちよりもチームが勝てる投球をしようと思って入ったので、うれしいですし、よかった」と、はにかんだ。
粘りの投球で流れを渡さなかった。初回2死一、二塁で大山の左前適時打で先取点を許したが、その後は最速148キロの直球にチェンジアップやカットボールなどを効果的に使い、封じた。5四死球と反省点もあったが「(四球を)出した後に切り替えながら投げられたのはよかった」。バットでも3回先頭で中前安打を放ち同点のホームを踏むと、同点の5回にも左前安打でマルチ安打をマークするなど投打で食らいついた。
気遣ってくれる先輩のためにも結果を残す。自主トレをともに行っていた菅野がオリオールズに移籍。年始のあいさつでLINEをした際に「あっち(アメリカ)でも見てるからちゃんとやれよ!」と激励の言葉をもらった。菅野が1勝した際には泉が電話をかけ、その場に居合わせた堀田も祝福した。中継ぎとして開幕1軍入りも6日に2軍に降格。直球の質の向上と決め球をテーマに調整を重ねてきた。「『今年良い球投げてんじゃん!』と言っていただいて。気にかけて見てくださってうれしいし、期待に応えたい」。師匠の思いも胸に投げ込んだ。
阪神に連敗中の中、しっかりと試合を作った右腕に阿部監督も「すごい粘り強く投げていた。次回もあると思いますので、今度は勝ちをつけてあげてほしい」と先発として起用を続けるとした。背番号91も「反省点を修正できるように取り組んでいきたい」。チャンスをつかんだ堀田が、ここから一気に力を解き放つ。(水上 智恵)