川崎、クラブの歴史を塗り替えた!アルサッドに延長戦の末3―2で初の4強 東アジア勢唯一の勝利
2025年4月28日(月)4時43分 スポーツ報知
◆ACLE▽準々決勝 川崎3—2アルサッド(カタール)(日本時間28日・プリンス・アブドゥラー・アル・ファイサル・スタジアム)
川崎が延長戦を制し、クラブ史上初の4強入りを果たした。開催地・サウジアラビアのジッダにある会場の天候は晴れ、気温32度、湿度48%と高温多湿の中、行われた。現地には250〜300人の川崎サポーターが応援に駆けつけたという。
前半4分、川崎は右サイドのMF家長からの折り返しを中央でFWエリソンが右足で合わせて、先取点を奪った。9分、DFオタビオに左足で同点弾を浴び、1—1に。22分、MF山本の浮き球パスにFWマルシーニョが右足アウトサイドで合わせる技ありゴールでリードに成功した。
後半26分、川崎は左サイドでボールを奪われると、アルサッドFWジオバニからFWクラウジーニョにつながれ、右足で同点ゴールを許した。
試合は延長戦に突入し、迎えた前半8分、右サイド深くで相手ボールを奪うと、MF瀬川からFW山田とつなぎ、最後はMF脇坂主将が右足で勝ち越しゴール。シュート直後に足をつって交代となる執念の得点でリードを奪った。その後、14分に山田が好機を決めきれなかったものの、延長後半はそのまま逃げ切り、120分の激闘を制した。
前日には同じく日本から出場した横浜FMが準々決勝でポルトガル代表FWのC・ロナウドら世界的名手がそろうアルナスル(サウジアラビア)に1—4で完敗。ここまで東アジア勢は光州(韓国)がアルヒラル(サウジアラビア)に0—7、ブリーラム(タイ)がアルアハリ(サウジアラビア)に0—3と豊富な資金力を有する西地区のクラブに屈していた。
川崎は過去の大会で、2007、09、17年の3度の8強入りがクラブ最高成績だったが、中東の不利な環境をはねのけ、歴史をつくった。準決勝は5月1日午前1時半(日本時間)に川崎は中2日、アルナスルは中3日という日程で対決する。
▼中継局DAZNの試合後インタビュー談話
山本(MOMに選出)「難しいゲームだったが、ここにいる選手、スタッフ含め、来られていないメンバーも含めてチーム全員で一つ駒を進められたのがうれしく思う。ボールを握られる時間帯もあったが、相手の背後のところで、狙えるところもあったし、自分たちが落ち着いて攻撃すればチャンスをつくれるというのも感覚としてあり、チームとして3点取れたというのが一つ大きな収穫だと思う。(次に向けて)歴史は一つ超えたが、優勝したわけでも何でもないので、気を引き締めて、また勝っていけるように。期間は短いが、しっかり準備していきたい」
マルシーニョ「気温に関してもそう、気候の違いがあったので、それも含めて難しいゲームになった。ただ、それを全て自分たちで乗り越えて、勝利に導くことができた。川崎フロンターレとして、今日の勝利は大きな意味をもたらす。自分たちがこの大会に出場するに値するチームだというふうに自覚してこの地に乗り込んでいる。簡単なゲームは一つもない。ここまで自分たちが準備してきたもの、積み上げてきたものが今日の成果につながったと思う。次の試合まで中2日、しっかり休んで、いい準備をして、決勝までいけるように戦いたい」