バレーボールSVリーグが誤審認め謝罪 PO準決勝でルール適応に誤り「ご迷惑をお掛けし深くお詫び」

2025年4月28日(月)16時48分 スポーツニッポン

 バレーボールSVリーグは27日に行われた男子プレオーフ準決勝第3戦サントリー−名古屋戦でルール適用に誤りがあったことを認めた上で謝罪した。

 SVリーグは公式サイトを通じ「当該クラブの皆様、ファンの皆様ならびに関係者の皆様にご迷惑をお掛けしましたことを深くお詫び申し上げます。また事案の発覚後、事実確認を慎重に行っていたため、発表までに時間を要したこともあわせてお詫び申し上げます」と謝罪コメントを掲載した。

 ▼以下、SVリーグの発表全文

 ■発生事象

 第4セット、サントリーの25−25の場面で、名古屋のティネ・ウルナウトのスパイクがアウトと判定され、サントリーに26点目が与えられたが、名古屋よりブロックタッチに関するチャレンジの要求があった。映像で確認を行った結果、サントリー高橋藍の”ブロックタッチ”が確認されたため、サントリーの26点目は取り消され、名古屋に26点目が与えられ、サントリーの25−26でゲームが再開されようとした。しかし、会場内の大型ビジョンに判定映像を投影した際に、映像内のブロックタッチをした箇所に丸印でマークがされていなかったため(※1)、名古屋の選手が”ノータッチ”の判定をされたと誤解してしまい、ファーストレフェリーに対して抗議を行った。その際に、名古屋の水町泰杜がファーストレフェリーに対して詰め寄る行為があった。この行為に対して、水町にレッドカードが提示された。これにより、ペナルティーとしてサントリーに1点とサービスが与えられる罰則が適用され、サントリーに26点目が与えられるべきであったが、レフェリーからスコアラーズテーブル(JURY・スコアラー・3rdレフェリー)に対して共有が無かったため見逃されてしまった。また、水町へレッドカードを提示した際に対象選手およびチームに対しての対話、説明が不足していたことで名古屋の選手のさらなる抗議を誘発することになった。その後、水町のレッドカードに対する抗議も含め、名古屋ニミル・アブデルアジズも”無作法な行為”があったため、ファーストレフェリーがニミルにレッドカードを提示した。この際のペナルティーは公式記録にも正常に記録され、JURYより場内にアナウンスがされると共に、サントリーに1点とサービスが与えられた。なお、この時点でサントリーからはジャッジカンファレンス(※2)は行われなかった。結果的に、サントリーの26点目に対する名古屋のチャレンジ要求は成功となり、サントリーの25−26となった上で、アブデルアジズへのペナルティーのみが適用され、26−26で試合が再開された。本来は1枚のレッドカードに対して1点ずつが相手チームに加算されるため、サントリーに2点が加算され、サントリーの27−26で試合が再開されるべきところ、レッドカードのルールの適用に誤りがあり加算が1点不足したまま試合が再開された。

 (※1)シーズン開幕前のレフェリーに対する研修会では、判定映像の該当箇所を拡大して表示する際に、最初から拡大してしまうとプレー全体の流れが分からなくなるため、ループ映像の1回目はボールの動きを全体的に見せたうえで、ループ2回目の際にポイントとなる部分に印をつけ、さらに今回のケースのようにわずかにボールに触れている場合は映像を拡大して投影するようにレフェリーに対して通知している。実際には分かりやすい映像の際は、印をつけないもしくはループ1回目から印をつけることもある。今回もその運用の通りチャレンジレフェリーからチャレンジオペレーターに対して指示があったため上記のように判定結果映像を作成して投影した。

 (※2)試合中に発生した問題を迅速に解決し、もとの状態に試合を回復することを目的とする。

 ■ルールに関する補足説明

 競技参加者はレフェリーの決定に対してスポーツマンらしく反論せず受け入れなければならない。疑問がある場合はゲームキャプテンを通じてのみ説明を求めることができる。(バレーボール6人制競技規則「20−1.2スポーツマンにふさわしい行為」)

 ■原因

 上記を踏まえ、今回の事象については、以下4つの原因が挙げられる。

 1.名古屋の選手はチャレンジのループ映像の1回目に必ず印をつけられるものと誤解していたこと。

 2.1枚目の水町のレッドカード提示の際に、レフェリーとスコアラーズテーブル(JURY・スコアラー・3rdレフェリー)の間で十分なコミュニケーションが行われなかったこと。

 3.1JURYが行った場内アナウンスに対し、レフェリーおよび両チームから異議申し立てが行われなかったこと。

 4.2点加算されるべきところ、1点の加算にとどまったことに対して、サントリーからジャッジカンファレンスの要求がなかったこと。

 ■記録上の取り扱い

 第4セットにルール適用の誤りが生じたが、試合は成立していることから、会場で記録された公式記録に合わせて第4セットの得点をサントリーの28−26とする。

スポーツニッポン

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