井岡一翔 同門の大型新人に期待も「現役世界王者として背中を見せることが」最年長王座返り咲きで威厳示す
2025年4月28日(月)17時30分 スポーツニッポン
◇WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ 王者 フェルナンド・マルティネス《12回戦》同級6位 井岡一翔(2025年5月11日 大田区総合体育館)
前WBA世界スーパーフライ級王者の井岡一翔(36=志成)が28日、都内の所属ジムで、WBA同級王者フェルナンド・マルティネス(33=アルゼンチン)戦に向けた練習を公開。入念に動きを確認するように、シャドーボクシング1ラウンドを披露し「今凄くいい状態に仕上がっている」と充実の表情を浮かべた。
昨年7月の2団体王座統一戦で完敗した因縁の相手との即再戦。パワーで圧倒された前戦では、攻撃が単調になってしまったことを反省しながら「幅広く戦えなかった部分を改善した」と新スタイルに着手。昨年大みそかに予定された再戦はマルティネスがインフルエンザ感染し試合前日に中止となっていたが、以降はWBC世界バンタム級王者の中谷潤人(27=M・T)と23年9月に対戦したIBF世界スーパーフライ級5位アルヒ・コルテス(30=メキシコ)や同門でWBA世界同級8位の吉良大弥(21)らと約100ラウンドのスパーリングで調整。延期をプラスに捉え、新スタイルの進化に自信をのぞかせると「また新たに感じることもあった。長く時間をかけて続けることは凄く大切なこと」と手応えを口にする。
今年3月に同ジムからプロ転句した、アマチュアボクシング21年世界ユース選手権優勝などアマ9冠の堤麗斗(22=志成)の存在は井岡にとっても刺激となっている。5月2日(日本時間3日)に米ニューヨーク・タイムズスクエアで行うプロデビュー戦を行う後輩には「ニューヨークでのデビュー戦は、僕もそうだし日本人選手誰も経験したことがない。新たな日本の歴史を作っていく選手だと思う。世界を代表する選手になると思うし期待している」と賛辞を贈る。
大型新人に威厳を示すためにも負けられない一戦。36歳の井岡が次戦で王座返り咲きとなれば、長谷川穂積の35歳9カ月を上回り、世界王座奪取の日本男子最年長記録を更新する。「現役世界チャンピオンとしての背中を見せることが一番、後輩たちへの説得力になる。今回はそのチャンスがあるので、まずは自分がもう一度世界チャンピオンになって、背中で見せることを一戦でも長くやっていきたい」と気合十分。勝って世界4階級制覇王者の健在を証明する覚悟だ。
興行はABEMAで無料生配信される。