川崎、延長制しクラブ史上初ACLE4強も「歴史は一つ超えたが、優勝したわけでも何でもない」
2025年4月29日(火)5時5分 スポーツ報知
◆ACLE▽準々決勝 川崎3—2アルサッド(27日・プリンス・アブドゥラー・アル・ファイサル・スタジアム)
サウジアラビア・ジッダで準々決勝が行われ、川崎はアルサッド(カタール)を延長戦の末に3—2で下し、クラブ史上初めて4強入りした。2度追いつかれたが、延長前半8分に主将MF脇坂泰斗(29)が決勝ゴール。過去3度(07、09、17年)敗退した準々決勝で、今季就任した長谷部茂利監督(54)の下、東地区で唯一の勝利をつかんだ。中2日で準決勝・アルナスル(サウジアラビア)戦(日本時間5月1日午前1時半)を戦う。
気温32度、湿度48%。資金力もあるアルサッド有利と言われた中で川崎が歴史の扉をこじ開けた。前半に速攻からFWエリソン、マルシーニョが得点したが、後半26分に追いつかれ、重苦しい空気が漂った。延長前半8分、右サイド深くでボールを奪うと、最後は脇坂が足をつりながら執念の決勝点。「何よりチームが勝てたことが一番うれしい」と、かけつけた300人近くのサポーターの声援に応えた。ボールを握られる時間帯も粘り強く戦い、長谷部監督は「選手のスピリットを感じた」とたたえた。
MOMに選ばれたMF山本は「歴史は一つ超えたが、優勝したわけでも何でもない」と気を引き締め、ポルトガル代表FWのC・ロナウド擁する強豪、アルナスルとの準決勝を見据えた。