【筑後鷹】ドラ2庄子雄大 「周東2世」が小技を磨いて1軍舞台へ奮闘中

2025年4月29日(火)6時0分 スポーツニッポン

 ソフトバンクのドラフト2位、庄子雄大内野手(22=神奈川大)が1軍出場を目指して奮闘中だ。今春キャンプでルーキーでは唯一、主力中心のA組でスタートしたが、3月のオープン戦中に2軍に降格。ファームでは打撃マシンを相手にバント練習を繰り返すなど、持ち味の小技に磨きをかけている。50メートル5秒7の脚力も生かし、1軍の舞台への道を切り開く。

 時刻は午後6時になろうとしていた。デーゲームが終わり、選手が一人また一人と室内練習場から引き揚げていく。最後まで残っていたのはルーキーの庄子だった。マシンを相手に30分以上、「ずっとバントをやってました」と汗を拭った。

 自分の武器を確認するためだった。50メートル5秒7の俊足を生かしたセーフティーバントなど小技がアピールポイント。神奈川大学リーグで通算54盗塁をマークし「周東2世」の呼び声が高かったが、まだ持ち味を出し切れていない。プロの投手の球は150キロ超も珍しくなく、加えて切れや伸びがある。庄子には犠打のサインが出るケースも多く、村松2軍打撃コーチと意見交換しながら「精度を高めてやっていこう」と試行錯誤している。

 小技を武器にしようと思ったきっかけは何だったのか。甲子園で今春の選抜を制した名門・横浜に入学するタイミングだった。当時の立ち位置を自己分析し、打力を補う足という武器を強く意識するようになった。「セーフティーだったりを磨いていけば、どのカテゴリーでも自分の良さを生かせる」。小技の練習に力を入れるようになり、2年春には背番号5をつかんで甲子園に出場。「自分は小技ができなくなったら必要ない。いつもできるところは見せていきたい」。庄子雄大の生命線である。

 今春キャンプは新人野手で唯一のA組スタート。今宮のけがもあり、92年の当時ダイエーの浜名以来となるルーキー33年ぶりの遊撃開幕スタメン候補に名前が挙がった。3月13日からは2軍に合流したが「1軍の舞台で改めて試合に出たい」と思いを強くしている。

 新人合同自主トレから感情を表に出すことは少ない。いつもフラットな気持ちで取り組む姿は「打撃職人」と呼ばれる中村晃にも重なる。「いずれそんなことを言ってもらえる結果と行動を示していきたい」と目を輝かせた。「雄大」という名前の通りに1軍の舞台で堂々としたプレーを見せ、ファンを熱くさせるつもりだ。  (杉浦 友樹)

 ◇庄子 雄大(しょうじ・ゆうだい)2002年(平14)10月2日生まれ、神奈川県出身の22歳。横浜では度会(DeNA)が同期。神奈川大では神奈川大学リーグの記録を更新する通算116安打をマークした。24年ドラフト2位でソフトバンクに入団。バットは近藤モデルを使用。背番号25。1メートル77、75キロ。右投げ左打ち。

スポーツニッポン

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