鹿島の“神童”16歳FWデビューの舞台裏を鬼木監督が明かす「昨日の練習で…」クラブ最年少出場記録更新
2025年4月29日(火)18時17分 スポーツ報知
後半、ボールを追いかける鹿島・吉田湊海(カメラ・中島 傑)
◆明治安田J1リーグ▽第13節 横浜FC0—3鹿島(29日・ニッパツ)
鹿島は横浜FCを3—0で一蹴した。FWチャヴリッチが1ゴール1アシストをマークするなど、後半に3得点を挙げ、京都をかわして首位に浮上した。
* * *
鹿島の16歳FW吉田湊海(みなと)が後半49分から途中出場し、クラブの歴代最年少出場を果たした。16歳9か月14日での出場となり、FW徳田誉が昨季マークした17歳3か月29日の記録を塗り替えた。
鈴木優磨に代わってピッチに入ったU—17日本代表FWは、限られたプレー時間の中でも攻撃に関与し、才能の片鱗を示した。今年1月のトップチームの宮崎キャンプに帯同し、鬼木達監督からも熱視線を浴びるなど、将来を嘱望される逸材。豊富な得点パターンとゴールの嗅覚を武器とし、ハードワークもいとわない献身性も持ち合わせる。
鬼木監督は、吉田を含むユース選手のトップチーム起用について否定的な考えを示していたが「ただし、競争を勝ち抜いたら十分にあり得る」と説明していた。
指揮官は“神童”の起用理由をこう明かした。
「前線で人が不足しているところも実際はあったが、連れてくるかどうかでいうと、昨日の練習で結果を残さなかったら、多分連れてきていないと思います。数回のプレーでしたが、その中でゴールを決めたことは、周りを納得させるのに十分でした」
試合前日となる28日の練習でゴールを決めたことを高く評価し、遠征帯同を決めたという。セットプレーの守備を考慮して鈴木優磨をなかなか下げられず、出場時間は数分にとどまったが、指揮官は「彼の刺激、そしてユースの刺激になってくれればと思います」と力を込めた。