【天皇賞・春】“盾男”「チャンスのある一頭」ショウナンラプンタこん身仕上げ
2025年5月1日(木)6時30分 スポーツ報知
坂路で元気よく駆けたショウナンラプンタ
◆天皇賞・春追い切り(30日・栗東トレセン)
第171回天皇賞・春・G1(4日、京都)の追い切りが30日、東西トレセンで行われた。「考察」担当の戸田和彦記者は、武豊騎手(56)=栗東・フリー=とのコンビで臨むショウナンラプンタ(牡4歳)に注目。枠順は1日に決まる。
リズム良く、弾むように駆け抜けた。ショウナンラプンタの最終追い切りは、高野厩舎流の栗東・坂路での2本追い。1本目を74秒3で駆け抜けた後、単走で2本目は54秒4—12秒4で時計以上のスピード感。春の暖かい日差しに照らされた馬体は、体調の良さを誇示するようにピカピカに輝いていた。「非常にいい追い切りだったと思います」。この中間は騎手を乗せず、厩舎サイドでこん身の仕上げ。高野調教師の柔和な笑みが、好仕上がりを物語っていた。
何より鞍上に魅力を感じる。コンビを組むのは、天皇賞・春を8度も制している“盾男”の武豊。「長距離戦は騎手で買え」の格言もある。初コンビとなった前走の阪神大賞典は、スローペースのなか、折り合いを重視し道中は最後方から追走。残り1000メートル付近から徐々にスピードアップし、直線でもしぶとく追い上げた。4着に終わったが、本番に向けて脚をはかるようなレースぶりにも見えた。
「天皇賞にマイナスにならないレースをしたかった」と前走を振り返った鞍上。実戦で騎乗したことで、得たものは大きかったようだ。「思ったほどかからなかったし、ラストの脚もまずまず使っていたので、京都の方がいいんじゃないかな。一回乗ってつかめる部分もあったし、今回に生かしたい」と特徴を把握。前回の敗戦を無駄にはしない—。言葉から強い意志がにじんだ。
昨秋から重賞、G1戦線で〈3〉〈4〉〈2〉〈4〉着。いつタイトルに手が届いても不思議はない。「重賞は勝っていないけど、チャンスのある一頭だと思う」と鞍上。抜群の仕上がりに加え、経験豊富なレジェンド。本命候補として目が離せない存在だ。(戸田 和彦)