【天皇賞・春】今週から短期免許で騎乗のレーン騎手、伸び盛り4歳馬を大絶賛「すごくいい馬だし、言うことがない」
2025年5月1日(木)6時5分 スポーツ報知
ヘデントール(中)はレーンと初コンタクト(カメラ・荒牧 徹)
◆天皇賞・春追い切り(30日・美浦トレセン)
第171回天皇賞・春・G1(4日、京都)の追い切りが30日、東西トレセンで行われた。ヘデントール(牡4歳、美浦・木村厩舎)はダミアン・レーン騎手(31)=豪州=を背に、美浦・Wコースでスムーズな動きを見せ「G」評価を獲得。初コンタクトだった鞍上は「言うことない」と絶賛した。
長距離界のスター候補との初コンタクトで、確かな能力を感じ取った。今週から短期免許で騎乗する豪の名手レーンを背に、美浦・Wコースに登場したヘデントール。3頭併せの真ん中に入り、外のフレッチア(10歳障害未勝利)、内のセブンメデュラス(3歳未勝利)と1馬身ずつ間隔を空けてスタートした。序盤からスムーズに折り合って2頭の間でじっと息を潜めると、最後の直線で手綱がわずかに緩む。そこから上々の反応を見せるとラスト1ハロン11秒4で併入。6ハロンは85秒9でまとめ、JRAでもG1・5勝の鞍上は「動きはすごく良かった。すごくいい馬だし、言うことがない」と手放しで称賛した。
デビューから8戦5勝2着2回という相棒のポテンシャルは底知れない。「まだ成長の途中にあるし、伸びしろがあると思う」と鞍上。1週前には長めからしっかりと負荷をかけられており、当週のテーマはレーンが感触を確かめることがメイン。それでもパワフルなストライドで躍動感満点の動きに「将来性のある馬」と名手は、この先の飛躍まで予見した。
自身は先週27日、香港で行われたクイーンエリザベス2世C・G1をタスティエーラで制覇。23年の日本ダービー以来、約2年ぶりの勝利に導くなど、手綱さばきはさえ渡っている。コンビを組むヘデントールは2走前の菊花賞で2着になり、G1級の長距離適性を示すと、前走のダイヤモンドSでは4馬身差をつけて初の重賞タイトル。4角先頭でライバルを子供扱いした逸材に、レーンは「いいレースをしている」と映像でチェック済み。今回の最終追い切りで、さらに自信を深めただろう。来日即レーン旋風を巻き起こす。(石行 佑介)