【天皇賞・春】サンライズアース 6馬身差V再現可能!池添手応え「底知れない能力ある」
2025年5月1日(木)5時23分 スポーツニッポン
伝統の長距離G1「第171回天皇賞・春」の追い切りが30日、東西トレセンで行われた。阪神大賞典6馬身差Vの余勢を駆るサンライズアースは栗東CWコースで気合注入。レイデオロ産駒の新星が頂点に向かって突き進む。
遅れても問題ない。サンライズアースはCWコースでユメハハテシナク(5歳2勝クラス)を2馬身追走してスタート。躍動感のある脚さばきで差を詰めて直線は内へ。ズブさを見せて鞍上に気合を注入されながらグイグイ伸びる。いっぱいに負荷をかけられるも、パートナーに手応えで見劣り首差遅れた。見た目に高く評価できる内容ではないが、以前から調教では目立たないタイプ。石坂師は「折り合いの確認と最初から最後までしっかり併せるように」と意図を説明し「時計(6F80秒9〜1F11秒5)も速いですし、気合が入った内容。息遣いも本当に良かったです」と納得の口ぶりだった。
1週前追いで池添を背に坂路、レース当週は調教役の金折助手が手綱を取ってCWコースで追い切るのは前走と同じパターン。池添は「(前走の)阪神大賞典と同じような雰囲気」と状態面に手応えを得ている。
昨年ダービー4着の実績こそあるが、阪神大賞典は3勝クラスの早春S2着からの臨戦。格下の立場ながら6馬身差で圧勝し、主役候補にのし上がった。その一方でレースぶりには粗削りな面が残る。ハナを切ってリズムを整えようとするも「ずっと物見して気が抜けなかった」と振り返るように幼さが目立った。それでも2周目でハナを主張した馬に先頭を譲ってからは走りに集中し、直線で抜け出すと後続を突き放す一方。「実績馬がいた中で、あそこまで離すのは想像していなかった。強かったです」と舌を巻いた。
さらなる距離延長も歓迎だ。石坂師は持ち味について「スタミナです。調教でも追い切った後の息遣いが他の馬とは全然違いました」ときっぱり。池添も「(1F)距離が延びても大丈夫。底知れない能力があります」と手応えを口にした。あとはいかにその能力を発揮するか。「器用な馬ではないのでメンバーやレース展開を考えて乗りたい」と気を引き締めた。
開業7年目の石坂師はテオレーマでJpn1(21年JBCレディスクラシック)勝ちがあり、ここはJRA・G1初制覇の期待がかかる。ビッグタイトルへの気持ちを抑えるように「大きな夢はありますが、現時点では目の前の一戦に集中したい」と足元を見つめた。重賞圧勝で軌道に乗った4歳馬が長距離界の新時代を築く。