MotoGPスペインGPプレビュー:3戦で3人の勝者が誕生。ヨーロッパ初戦を制するライダーは?

2018年5月2日(水)12時38分 AUTOSPORT web

 今週末、スペインのヘレスサーキットでMotoGP第4戦スペインGPが開催される。カタール、アルゼンチン、アメリカと転戦してきたMotoGPシリーズだが、今回のヘレスから、ヨーロッパラウンドのスタートとなる。


 スペインGPの舞台となるヘレスサーキットは、スペインの南端、アンダルシア地方に位置する。全長は4.4km、左コーナー5、右コーナー8の中速サーキットで、低速コーナーから高速コーナーまで、バラエティにあふれたテクニカルコースだ。昨年8月にはコースの全面再舗装が実施され、シーズンオフのテストでは好タイムが記録された。


 パッシングポイントはバックストレートエンド、1コーナー進入、9コーナー、そして最終コーナー進入とあまり多くなく、スターティンググリッドが重要なコースとなる。


 ヘレスは1987年以降、世界グランプリが開催され、以後、スペインGPのホストサーキットとして長い歴史を持つ。ヨーロッパラウンドの開幕戦の舞台として、例年、ヨーロッパ各国から10万人を越える多数の観客が詰め掛けることでも知られている。


 昨年のスペインGPは、MotoGPクラスではダニ・ペドロサ(ホンダ)がポールポジションから独走優勝、2位にマルク・マルケス(ホンダ)が入賞、ホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ)がドゥカティ移籍後初となる3位表彰台を獲得した。


 Moto2クラスではアレックス・マルケス(カレックス)がポール・トゥ・ウインでMoto2クラス初優勝を達成。2位にフランセスコ・バニャイア(カレックス)、3位にミゲール・オリベイラ(KTM)が入賞。


 Moto3クラスではアロン・カネト(ホンダ)が優勝、2位にロマーノ・フェナティ(ホンダ)、3位にホアン・ミル(ホンダ)が入賞した。


 開幕3戦を終えて、第4戦スペインGPからヨーロッパラウンドが始まるが、2018年のMotoGPクラスも開幕3戦で3人のウイナーが誕生し、今年も混戦の様相を呈している。


 開幕戦カタールで優勝したアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)は、第2戦アルゼンチンGP、第3戦アメリカズGPと表彰台には立てなかったものの、コンスタントに上位に入賞し、ランキングトップに返り咲き、ヨーロッパラウンドに臨む。


 得意とするCOTAで開催された第3戦アメリカズGPで、今シーズン初優勝、COTA負け知らずの6連勝を達成したマルク・マルケス(ホンダ)がランキング2位に浮上した。ドヴィツィオーゾとのポイント差は1ポイント。マルケスは第2戦アルゼンチンGPでバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)と接触し、ロッシが転倒したため、ペナルティによりノーポイントに終わり、ロッシとは再び緊張関係となるなど、波乱の前半3戦となった。


 第3戦アメリカズGPで今シーズン初表彰台となる2位に入賞したマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)はランキング3位に浮上。第2戦アルゼンチンGPで優勝したカル・クラッチロー(ホンダ)は、第3戦アメリカズGPで転倒を喫し、ノーポイントに終わったため、ランキング4位に後退してしまった。


 ヨハン・ザルコ(ヤマハ)がインディペンデントチームトップのランキング5位に続き、アメリカズGPでスズキに移籍後初表彰台となる3位に入賞したアンドレア・イアンノーネ(スズキ)はランキング6位に浮上。バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)はアルゼンチンGPのノーポイントが響き、ランキング7位に止まっている。


 難しい路面コンディションとなったアルゼンチンGPの予選でポールポジションを獲得したジャック・ミラー(ドゥカティ)は、ランキング8位。ドゥカティに乗り換えて、コンスタントにポイントを積み重ねるティト・ラバット(ドゥカティ)がランキング9位、ダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)がランキング10位に続く。


 ダニ・ペドロサ(ホンダ)はアルゼンチンGPの転倒で右手を負傷、手術を受けてアメリカズGPに参戦し、ポイントを獲得。ランキング11位に止まる。アルゼンチンGPでMotoGPクラス初表彰台となる3位に入賞したアレックス・リンス(スズキ)はアメリカズGPで転倒ノーポイントに終わり、ランキング12位に後退。


 ハフィス・シャーリン(ヤマハ)がルーキートップのランキング13位につける。ホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ)はまだ苦戦が続いており、ランキング16位。ルーキーの中上貴晶(ホンダ)はアルゼンチンGPでMotoGP初ポイント獲得、アメリカズGPでも入賞し、シャーリンとは4ポイント差のランキング18位につける。


 過去5年間のスペインGPの結果を見ると、ペドロサが2勝、3位2回、マルケスが1勝、2位3回、3位1回と5年連続で表彰台を獲得しており、ホンダ勢が一歩リード。


 ロレンソは1勝、2位1回、3位2回、5年間通算4回の表彰台の内、3回がヤマハ時代のものだが、昨年はドゥカティ移籍初表彰台を獲得している。ロッシは1勝、2位1回、3位1回。


 ドヴィツィオーゾは2014年と2017年の5位がベストリザルト、ビニャーレスは2016年、2017年と2年連続で6位に入賞がベスト。クラッチローは2015年の4位が、ザルコはMotoGP初年度の2017年に4位入賞を果たしている。


 ペドロサはケガの回復具合次第となるだろう。マルケスはヘレスでは圧倒的な強さを見せてきたわけではないが、表彰台圏内でのフィニッシュは確実。ロレンソは今年のマシン次第。ロッシも表彰台争いに加わってくることは間違いないだろう。


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