オリックス・紅林 スマホに届く写真を活力にパパ1号「子どもの顔を見ると元気が出ます。本当に力になる」
2025年5月4日(日)5時45分 スポーツニッポン
◇パ・リーグ オリックス7—0楽天(2025年5月3日 楽天モバイル)
オリックス・紅林が第1子誕生を自ら祝う“パパ1号”で、チームを今季3度目の3連勝に導いた。1—0の5回1死、早川のスライダーを左翼席へ。ダイヤモンドを一周して一塁ベンチへ戻ると、岸田監督を筆頭としたチームメートとともに“ゆりかごポーズ”を決めた。試合前からの約束を果たした。
「きょう打ったら、あのポーズを、みんなでやろうみたいな話になっていたんで。打てて良かった」
夫人の出産に立ち会うため4月29、30日ロッテ戦を欠場。3試合ぶりのスタメン復帰戦では初回から決勝の先制中前適時打も放ち、2打点と躍動。「これからも何度も当たるので、いい印象をつけたいと思っていた」。昨季対戦打率・091(11打数1安打)で、今季も3打数無安打と苦手としていた左腕から快打を積み重ねた。
初の出産立ち会いは深夜に及び、「大変でしたね」。それでも寝不足と戦いながら30日のうちに帰阪した。今月1日は仙台入り前に大阪・舞洲の球団施設で調整し、さらに「きのう(2日)も雨で中止になったんで、調整するいい時間になった」。奮い立つ理由は、言うまでもない。活力はスマートフォンに届くわが子の写真。「子どもの顔を見ると元気が出ますし、いろいろ嫌なことも忘れる。本当に力になります」。いっそう増した大黒柱としての自覚を胸に、飛躍のシーズンを期す。
「これからもっと家族のために、もちろんチームのためにも頑張らないと。毎回こういう集中力でやりたい」
“新米パパ”の活躍で、チームは楽天モバイルで昨年9月28日から7連勝。楽天戦に限れば、球団にとって仙台最長連勝となった。「頓宮がやったので、つられて…」と苦笑いしながら“ゆりかごポーズ”を振り返った岸田監督は「隙を見せずにみんな戦ってくれている」と“孝行息子”たちの奮闘を称えた。 (阪井 日向)