井上尚弥の衝撃ダウンは「信じられない」 怪物の劇的な挽回TKOに米メディアも激賞「最も力強い形で米国の観客に証明した」
2025年5月5日(月)13時18分 ココカラネクスト

カルデナスの強打を受け、ダウンした井上。(C)Getty Images
まさかの展開から目の覚めるようなTKO。ボクシングの面白さが凝縮された一戦だった。
現地時間5月4日、米ラスベガスのT-モバイルアリーナで行われた世界スーパーバンタム級4団体統一タイトルマッチ12回戦で、統一王者の井上は、WBA同級1位のラモン・カルデナス(アメリカ)と対戦し、8回で完勝を収めた。
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序盤からラスベガスが騒然となった。井上は主導権を握りかけた2回にカウンター気味に繰り出された左フックを被弾し、下馬評を考えれば、「まさか」と言えるダウン。このショッキングな展開に驚きは広まった。
しかし、試合後のフラッシュインタビューで「オッズはかなりの差があったが相手は必死に倒しに来ている。ボクシングはそんなに甘くないと実感した」と語った井上は、冷静だった。徐々にダメージをリカバリーし、強いジャブを絡めたボディショットでカルデナスを守勢に回すと、7回にはラッシュの展開から右ショートでダウンを奪取。そして8回にフラフラになって防戦一方となった相手を攻め立て、たまらずレフェリーが止めた。
プレッシャー下で見事な挽回劇を見せた井上。見どころ満載のアクティブな展開は、米メディアも話題沸騰となった。米専門メディア『Uncrowned』は「素晴らしい試合だった。イノウエのダウンはボクシング・ファンにとって信じられない瞬間だった」と評した上で両雄が激しく打ち合った展開を「まさに銃撃戦だった」と絶賛した。
また、米ボクシング専門サイト『Boxing Scene』も「イノウエは最も力強い形でアメリカの観客に再び自分自身を証明した」と怒涛の反撃から快哉を叫んだ井上を激賞。勇猛果敢だったカルデナスを「爆発的なダウンを奪い、勇敢だった」と評しつつも、「カルデナスとの面白い試合を通じてイノウエはその評判を再び高めた」と“絶対王者”らしい強さを称えた。
壮絶な打ち合いを見せつけた井上。そんな恐れ知らずのモンスターに対する評価は天井知らずで高まっている。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]