阪神・森下 生観戦の両親に3号&マルチで“おもてなし” 「ホームランは、良い形で打てた」

2025年5月5日(月)5時15分 スポーツニッポン

 ◇セ・リーグ 阪神2—5ヤクルト(2025年5月4日 甲子園)

 阪神は4日、ヤクルトに2—5で敗れ、2位に後退した。森下翔太外野手(24)が0—1の4回、左越えに3号ソロ。初回の左前打と合わせて2安打を放って打率を・317まで伸ばし、リーグトップに浮上した。前日からトップタイの安打数に加え、本塁打、打点で単独2冠の佐藤輝と2人で、打撃4部門で1位に。好調をキープする背番号1は、5日から敵地・東京ドームで戦う巨人との首位攻防3連戦での逆襲を誓った。 

 3点を追う9回2死一、二塁。ヤクルトの守護神・石山に最後まで食らいついた攻撃陣は2番・中野の遊直で無得点に終わった。甲子園には大きなため息が漏れたが、好材料も少なくない。2日のヤクルト戦から2試合連続で決勝打を放った4番・佐藤輝に続き、この日は3番・森下が気を吐いた。

 「(バットの)芯に当たっていた。風もあったので入ってくれるかなという感じ」

 快音が生まれたのは1点を追う4回、先頭で迎えた第2打席。カウント1—1から石川が投じた内角低め111キロのカーブをすくい上げた滞空時間の長い打球は、聖地特有の浜風にも乗って左翼席へ着弾した。ベテラン左腕の巧みな投球術の前に味方が苦戦していた中での一撃。一時同点となる3号ソロで虎党を沸かせた。

 「(ストライク)ゾーンには来ることは分かっていた。あのホームランは、良い形で打てた」

 1936年の5月4日、タイガース・藤井勇がセネタース戦でプロ野球史上初の本塁打を記録。それから89年がたった“記念日”にかけたアーチに加え、初回2死無走者からの第1打席目にも左前打を放った。4打数2安打で、打率は・317に上昇。「打率3割、30本塁打、100打点」の高い目標を掲げる今季、最も重視する打率で、プロ入り後初のリーグトップに立った。前日から巨人・吉川と並んでリーグトップの安打数も38で並走。堂々の2冠だ。

 毎年恒例の「ゴールデンウィーク こどもまつり」最終日。聖地に訪れた多くの子供たちにアーチを届けただけでなく、両親にも快打と「おもてなし」で喜ばせた。ヤクルトとの初戦から今季初めて両親を横浜から球場に招待。大型連休中で予約が困難なホテルの手配も森下自身が行い、3日の試合後には兵庫県内の創作料理店で食事をともにした。シーズン中では少ない家族団らんのひととき。父・善文さんは「良い時間でした。調子も良さそうで安心しました」と感激に浸っていた。

 チームが同率首位から陥落しても、本塁打、打点の単独2冠の佐藤輝と、打率、安打数トップの森下で、打撃主要4部門の1位を占める。5日からは敵地・東京ドームで巨人との首位攻防3連戦。「初戦を勝って、良い流れをつくりたい」。背番号1のさらなる活躍は、同学年の巨人・戸郷撃ちから始まる。 (石崎 祥平)

スポーツニッポン

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