【NHKマイルC】桜花賞4着から反撃へ しなやかに加速 東京の高速馬場向き 田辺手応え「ベスト舞台」

2025年5月8日(木)5時30分 スポーツ報知

筋肉の躍動が目を引いたマピュース(カメラ・荒牧 徹)

◆NHKマイルC・G1追い切り(7日、美浦トレセン)

 第30回NHKマイルC・G1(11日、東京)の追い切りが7日、東西トレセンで行われた。春G1全的中の角田晨記者が担当する「考察」は、雄大なフットワークで加速したマピュースに注目した。

 全身をバネのように、という言葉がこれほど似合う馬はいない。マピュースは美浦・Wコースで最終追い切りを実施。前に大きく離れた僚馬を目標に単走で進めると、馬なりのままグングンと加速し並ぶ間もなく外からかわし去った。6ハロン82秒3—11秒5というタイム以上のスピード感で、スタンドから見守った小島良助手の「いい状態でレースに向かえると確信しました」という言葉も納得の完璧な動きだ。

 フットワークは雄大だがその回転は非常に速く、ネコ科の動物のようにしなやかで、前日の雨が残る重たい馬場の上を疾走。なにより、全身の筋肉がスムーズに連動し収縮と弛緩(しかん)を繰り返している点に好感が持てる。体調、メンタルの良好さを示しており、初の関西遠征となった桜花賞の疲れは一切感じられない。担当する鵜沢厩務員は「ばりばりカイバも食べているからね。一戦一戦、成長しているよ」と笑顔を見せ、まさに充実一途と言ったところだろう。

 馬場をつかむというより跳ねるような前脚のさばきは、東京の高速馬場向き。田辺は「ベストの舞台」と語っているように、ワンターンで広いコース形態は走りと非常にマッチする。同舞台のクイーンCでは2着に敗れるも、勝ったエンブロイダリーは今回も出走するコートアリシアンの伊藤大調教師が「化け物」と評した桜花賞馬。その強敵相手に早めに動いて負かしにいったのだから、2馬身半という着差もやむを得まい。

 右回り、稍重馬場、輸送と初物づくしの桜花賞では、伸びない最内を突いて4着。悲観する内容では全くない。“ホームグラウンド”に戻りパフォーマンスの向上は必至。あとは相手関係ひとつだろう。少なくとも、自身最高のパフォーマンスを出せる状態にはなっている。(角田 晨)

スポーツ報知

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