早川夏未が3ホールのPOを制して2勝目 昨年から感じた成長「緊張でパフォーマンスが…」
2025年5月10日(土)15時0分 ALBA Net
郡山瞳(左)と健闘を称え合う早川夏未(撮影:原田健太)
1打差リードで迎えた最終日。早川夏未の前半は耐えるゴルフが続いた。一時は首位に4人が並ぶ混戦となったが、東北福祉大出身の2人との3ホールに及ぶプレーオフを制し、昨年の第2戦「Sanrio Smile Golf Tournament」以来となるツアー通算2勝目を飾った。
キーホールとなったのは最終18番パー4。すでに2つ前の組で回っていた島田紗、そして1つ前の17番でイーグルを奪った郡山瞳が、トータル3アンダーで首位に並んでいた。1打差だった早川は、2打目をピン奥につける。7メートルの下りスライスラインを読み切り、バーディ。「自分が最後にバーディを取ればプレーオフに持ち込めるかなっていうのは最初から分かってました」と語り、決まった瞬間は「よし」と思ったという。同組の郡山はバーディパットを決められず、3人による延長戦に突入した。
プレーオフの舞台は、男子ツアー「フジサンケイクラシック」でも勝敗を分けるとされる“モンスターホール”こと18番パー4。1ホール目は早川と郡山がパー、島田がボギーで脱落。2ホール目も両者パーで決着がつかず、3ホール目へ突入した。
140ヤードの2打目をピン左につけた早川。対する郡山はバンカーからナイスアウトを見せるもボギー。早川は長いバーディパットを外したが、パーでフィニッシュ。3ホールの激闘の末、早川が勝利した。
昨年、初優勝を挙げた第3戦、そして直近の試合でも5人によるプレーオフを経験している。「今日は程よい緊張感がありました。前は緊張で自分のパフォーマンスが発揮できなかったり、(気持ちが)下がったりしていたけど、そこは昨年より改善できているかな」とたしかな成長を感じている様子。「プレーオフになると自分のリズムが早くなるっていうのが分かったので、そこだけずっと意識してプレーしました」。最後まで自分のゴルフを貫いたことが、勝利へとつながった。
もっとも、この日の内容は決して完璧とは言えなかった。前半はセカンドショットで左に曲げる場面が多く、「原因は分かっているはずなのに、うまく修正できなかった」と振り返る。パットでもチャンスを作ったものの、わずかに外れる場面が続いた。
「グリーン上ではちゃんと考えて打ってたつもりだったんですけど、一筋外れることが多くて…。自分が思った傾斜と違ったりすると、やっぱり打ってて気持ち悪かったです」と、富士桜カントリー倶楽部の難グリーンに苦戦した。
「悔しい部分もありましたけど、優勝できてよかったです」。次戦ではコーチである天沼知恵子プロが解説を務める。「まだコーチの前で勝てていないので、優勝できるように頑張りたいです」と、連続Vを目指していく。(文・小池文子)
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