「日本式とは違う」懸念される佐々木朗希の“球速減退” ド軍の負荷増加でぶつかる「未経験の壁」

2025年5月13日(火)5時40分 ココカラネクスト

ドジャース投手陣に生じた緊急事態は、佐々木にとっても影響が生じている。(C)Getty Images

 先発ローテーションの「核」として期待された大物投手の離脱は、“銀河系軍団”にあって小さくない影響を及ぼしている。

 現地時間5月11日、MLB公式サイトは、左肩の炎症によって4月6日から故障者リスト入りしているドジャースのブレイク・スネルが、先週中に再開予定だったキャッチボールを左肩の違和感により断念。復帰に「慎重になっている」と報じた。

【動画】佐々木朗希の真っすぐを逆方向へ…ダイヤモンドバックス戦での被弾シーン

 現時点でドジャース投手陣は故障者が続出。上記のスネルを筆頭に、タイラー・グラスノーらが戦線復帰の具体的な目途が立っていない状況となっている。

 こうした状況下で負荷がかかるのは、残された投手陣である。とりわけ開幕前に中6日ローテーションを構成していた先発陣は、駒不足によって中5日に方針転換。想定外の出来事によってひずみが生じているのは言うまでもない。

 この緊急事態とも言うべき故障者続出によって小さくない影響を受けているのは、おそらく佐々木朗希だろう。ロッテ時代を含めてプロキャリアで初めて中5日で登板した現地時間5月9日のダイヤモンドバックス戦では、4回1/3(61球)を投げ、被安打5(2本塁打)、与四死球3、5失点で降板となった。

 無論、ルーキーの佐々木に関しては単に「故障者のせいだ」と断定はできない。ただ、平均球速94.8マイル(152.5キロ)にまでダウンした4シームの出力が高められなかった要因の一つとして、中5日によるコンディション面の懸念は否めない。

 実際、海外メディアでもドジャース投手陣の現状を憂い、そして佐々木の不振を指摘する声は上がっている。韓国の日刊紙『朝鮮日報』は「佐々木は普通の投手になってしまったのか。日本で完全試合をやってのけ、最高165キロの速球を放った彼だが、強力な打者が並ぶビッグリーグで苦戦している」と指摘。そして中5日で回るローテーションに問題定義した。

「登板間隔の短さは、これまでに彼が体験したことがないものとなっている。佐々木は21年のプロデビュー以来、週1回の登板がルーティンだった。日本では週に1回投げたら6日間は無条件で休んでいた。ただ、先発投手の『週1登板』は、あくまで日本式(NPB)だ。たくさん休んで、試合で長く投げるが彼のスタイルだが、メジャーリーグは違う」

 そして、「週1登板はメジャーリーグではかなり異例である」とした同紙は、スネルとグラスノーの離脱によって「自然にプレー強度にも影響が生じている」と言及。その上で懸念を示している。

「「特にルーキーの佐々木は心配だ。彼はフルシーズンを戦い抜いた実績が日本でもない。NPBで規定投球回に達した実績もなく、過去には『過保護』という指摘も飛んだほどだ」

 ただでさえ、NPBとは環境や強度の異なる舞台に飛び込んだ佐々木。その中で生じた壁をいかに乗り越えるのか。ドジャースの育成方針はもちろん、日本球界が生んだ“怪物”の一挙手一投足に世界の熱視線が注がれている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

ココカラネクスト

「日本」をもっと詳しく

「日本」のニュース

「日本」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ