前田智徳氏が明かした生々しいアキレス腱断裂「縄がちぎれるように」 手術後のショックも告白
2025年5月13日(火)16時25分 スポーツニッポン
BS10の野球トークバラエティー「ダグアウト!!!」(月曜後10・00)が12日に放送され、元広島外野手の前田智徳氏(53)と元中日投手の川上憲伸氏(49)が前週5日に続いてゲスト出演。前田氏が現役時代に断裂した右アキレス腱を共演者に触らせ、その状態に驚がくされるとともに当時の生々しい状況と心境を告白する場面があった。
数々の大けがに見舞われながらNPB通算2119安打を放ち、孤高の天才打者と呼ばれた前田氏。1995年5月23日のヤクルト戦(神宮)で石井一久から二ゴロを放った際の走塁中に右アキレス腱を断裂したシーンは当時のプロ野球ファンに大きな衝撃を与えた。
この日、ドジャースの“二刀流”大谷翔平投手(30)と自身の違いについて車の排気量にたとえ「(大谷は)6000CCぐらい。僕なんかはほら、黄色いナンバープレート(660CCまでの軽自動車)で走ってる」と謙遜していきなり笑わせた前田氏。
この日MCを務めたお笑いコンビ「スピードワゴン」の井戸田潤(52)からは「660のわけないじゃないですか!」と即座にツッコミを入れられたが、前田氏は「無理してずぅーーーっとアクセル全開で踏んでるから途中でバァァァーン!って。すいません!すいません!痛くなってきた…」と右アキレス腱をさすりながらさらに笑わせた。
これには、思わず立ち上がった井戸田から「やめてよ!自分の古傷オチに使うの!」とさらにツッコミを食らったが、前田氏は「アキレス腱、触ってもらっていいですか。3倍ぐらいあります」とあっけらかん。「え?い、いいんですか…?」と戸惑いながら触らせてもらった井戸田は「太っ!何これ。ちょっと待って。恵方巻ぐらいあるよ」と驚きの声を上げた。
すると、前田氏は「煮込んで食べたらおいしいかも分かんない。すじ煮込みで」と苦い思い出すらまさかの面白トークに変換。
だが、なぜ右アキレス腱がそこまで太くなっているのか説明を求められると「分からないです。起きたらこうなってたんですよ、手術して。手術してもらって(執刀医の)先生がいうには(通常は)ナイロン3本ぐらい巻いてつなげるらしいんですよ。僕6本使ったって言ったんで、先生が。もう二度と切れないように」とした。
「だけど、二度と切れないようにすると伸び縮みが良くなくて血行悪くなるんで。結局、僕のはきれいに切れてないので。ジャンプとかしてパーン!ってきれいに輪ゴムが切れるように切れれば付けるのがまだいいらしいんですよ。縄がちぎれるようにちぎれてるんでややこしかったらしいんですよ」という生々しい告白に、井戸田も絶句するしかなかった。
前田氏はのちに左アキレス腱も手術している。だが、「こっちは普通なんですよ」とし、左も触らせてもらった井戸田は「あっ、ほんとだ。かんぴょう1本と恵方巻」とその差を語った。
「こっち(右)が伸縮しないんで、おかしいんですよ。抑えがきかない。バッティングってつま先が着いてからかかとなんですけど、そこからぐっと踏ん張るんですけど、すぐ(つま先が外側に)ほどけるんですよ。一番僕が復帰して感じた、一番のショックな出来事だったんです」
あまりに壮絶な体験。ただ、前田氏がさらに凄いのは、この1995年の右アキレス腱断裂後に1511本もの安打を放ち、2013年までプレーしたことだ。中日ファンである井戸田もうなるしかなかったが、前田氏が「恵方巻です!」と突然明るい声で言い出すと苦笑いだった。