ラグビー・リーグワン 静岡、4位から下克上初Vだ…プレーオフでも上位キラー&ルーキーSHの爆発期待

2025年5月16日(金)6時0分 スポーツ報知

プレーオフに向けて汗を流す静岡・SH北村(手前中央=カメラ・里見 祐司)

 4季目を迎えたラグビー・リーグワンの王者を決めるプレーオフ(PO)は17日に静岡—神戸(花園)の準々決勝から幕を開ける。15日は登録メンバーが発表された。静岡はレギュラーシーズン(RS)4位ながら、昨季王者のBL東京に2連勝するなど上位陣は実力伯仲。SHながらトライランク2位のルーキー・北村瞬太郎(23)を軸に、“下克上”での初優勝を目指す。

 上位キラーの“東海の雄”静岡が、POで旋風を巻き起こす。神戸戦でスタメン入りしたSH北村は「負けたら終わりの緊張感もあるが、いつも通りやる。やってきたラグビーを遂行できれば負けることはない」とルーキーらしからぬ落ち着きぶりだった。

 理由がある。チームは今季、14勝4敗でRS4位。リーグワンでは過去3シーズン、いずれも8位に沈んでいたがジャンプアップした。昨季王者で1位のBL東京が喫した2敗はともに静岡戦。2位だった初代王者の埼玉にも土をつけた。前身のトップリーグ(TL)時代、PO経験のあるフッカー日野剛志(35)は「うまく行かない時に立ち返る場所を、18節で築いていた」と、決して下を向かずにチーム一丸で戦ってきたことを強調。下剋上で初の頂点を目指す準備を整えてきた。

 躍進の一助を担ったのが、24年入団で主力に定着した北村だ。今季は全18戦に出場。168センチ、77キロのSHは、試合の流れを読む力と走力を武器にランキング2位の14トライを量産。23年W杯では日本代表のナショナルディレクターも務めた藤井雄一郎監督(55)は伸び盛りの23歳について「ポテンシャルが高い」と期待。周囲を生かすプレーを最優先に、チャンスがあれば自ら仕留める。トライゲッターとしても相手の脅威となるルーキーは「やるからには一番になりたい」と活躍の先にある桜のジャージーも目指している。

 準々決勝を突破すれば、王者・BL東京との準決勝が待つ。目指すは初の頂点。北村は「(静岡)ブルーレヴズで日本一になりたい思いが強い。このチームで優勝したいという気持ちしかないです」と腕をまくった。。挑戦者として残り3戦、死力を尽くす。(大谷 翔太)

 ◆北村 瞬太郎(きたむら・しゅんたろう)2002年3月28日、神奈川・横浜市出身、23歳。ポジションはSH。父の影響で横浜ラグビースクールで競技を始め、国学院栃木高3年時に花園出場。立命大では1年時からレギュラー。24年に静岡に入団し、同年12月の神戸戦でリーグワン初キャップ。168センチ、77キロ。

 ◆静岡ブルーレヴズ 前身はヤマハ発動機。1984年創部。リーグワン創設に合わせ、静岡県をホストエリアに新会社として設立。本拠地はヤマハ、エコパスタジアムなど。前身のトップリーグ時代は2004—05、14—15、16—17シーズンに準優勝。日本選手権は15年に初優勝。主なOBは元日本代表FBの五郎丸歩氏、同SO大田尾竜彦氏(現早大監督)。

スポーツ報知

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