オーバル初挑戦のシュワルツマンがポール獲得の大躍進。琢磨は自己ベストグリッド2番手/第109回インディ500予選2日目

2025年5月19日(月)9時14分 AUTOSPORT web


 インディアナポリス・モータースピードウェイで開催されている『第109回インディアナポリス500マイルレース』。5月18日に予選2日目の走行が行われ、ルーキーのロバート・シュワルツマン(プレマ・レーシング)が初めてのポールポジションを獲得した。


 佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、ファスト6に進出し2番手を獲得。自身ベストグリッドから決勝レースに挑む。



 前日の予選1日目で上位12名がファイアストンファスト6進出を目指して走行するトップ12クオリファイ。その前のプラクティス走行で、スコット・マクララフラン(チーム・ペンスキー)がクラッシュを喫し、トップ12クオリファイはキャンセルすることに。


 さらにペンスキーに悲劇が襲う。車検での違反が見つかりウィル・パワーとジョセフ・ニューガーデンも失格となってしまった。


 前日の予選1日目の12番手から順にアテンプトを行うトップ12クオリファイ。最初にクリスチャン・ルンガー(アロウ・マクラーレン)がコースイン。ルンガーは、平均231.360mphで走行を終える。


 続いてアテンプトへ向かったマーカス・エリクソン(アンドレッティ・グローバル)は、ルンガーを上回れず暫定2番手。


 パワーが失格となったため、3番目は佐藤琢磨のアテンプトだ。4周をうまくまとめ、ルンガーを上回る平均231.686mphで走行を終える。


 続いてアテンプトへ向かったローゼンクヴィストは、1周目から琢磨を上回るスピードを見せ、4周平均232.523mphでトップに立つ。


 デビッド・マルーカス(AJフォイト)が平均231.599mphで琢磨を下回り、暫定3番手。


 シュワルツマン、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)、パト・オワード(アロウ・マクラーレン)も順調に走行し、琢磨を上回るスピードを見せる。ラストはアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ)。思ったよりもスピードを見せなかったが、平均231.800mphで5番手。


 これでローゼンクヴィスト、オワード、シュワルツマン、ディクソン、パロウ、そして琢磨がポールポジションを争うファスト6に進出した。



トップ12クオリファイでトップに立ったフェリックス・ローゼンクヴィスト(メイヤー・シャンク・レーシング)

■デイル・コイン同士のラストグリッド争い 


 決勝進出のラスト3グリッドを賭けて、マーカス・アームストロング(メイヤー・シャンク・レーシング)、マルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・ハータ)、ジェイコブ・アベル(デイル・コイン・レーシング)、リナス・ヴィーケイ(デイル・コイン・レーシング)の4台が争うラストチャンスクオリファイ。


 1時間の走行セッションが設けられ、アームストロングからアテンプトを行う。


 アームストロング、アンドレッティは229mph台の走行を見せるも、デイル・コイン・レーシングのアベルは227.112mphとスピードが出せない。ヴィーケイも227.740mphと2台には離されてしまう。


 デイル・コイン・レーシングは、気温が下がるセッション終盤の再アテンプトに期待をかける。2台揃っての決勝進出を狙ってヴィーケイが再アテンプトへ向かうが、ふたりのスピードには程遠く226.913mph。そしてアベルが最後にアテンプトに向かうもヴィーケイのスピードを下回り、アベルが予選落ちとなった。



アテンプトへ向かうジェイコブ・アベル(デイル・コイン・レーシング)/第109回インディ500予選2日目

■オーバル初挑戦のルーキーが大躍進


 ラストチャンスクオリファイを終え、予選クライマックスとなるファイアストンファスト6がスタートする。


 最初に佐藤琢磨が4周連続走行のアテンプトへ。ウォームアップ走行を220.304mphで帰ってくると、1周目を233.024mphとトップ12クオリファイよりスピードを上げてくる。2周目は232.308mph、3周目を232.552mph、4周目を232.030mphで走行し、平均232.478mphと上々のアテンプトを見せ、クルーも笑顔を見せる。


 続いて、アテンプトしたアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ)は、マシンのバランスが合わなかったのかスピードが伸びず平均231.378mph。チームメイトのスコット・ディクソンも平均232.052mphと琢磨のスピードに届かない。


 続いてルーキーのシュワルツマンがアテンプトへ。


 1周目を233.166mphと琢磨を上回るスピードをみせる。2周目も232.931mph、3周目を232.279mph、4周目はハイブリッドパワーを使い232.785mphとスピードを上げ、平均232.790mphでトップに立つ。



暫定トップに立ったシュワルツマンをクルーたちも祝福で迎え入れる

 5番目はパト・オワード(アロウ・マクラーレン)。オワードもスピードが伸びず平均232.098mphで暫定3番手。


 ラストのアテンプトは、フェリックス・ローゼンクヴィスト(メイヤー・シャンク・レーシング)。ローゼンクヴィストも1周目から琢磨のスピードを下回り、平均231.987mphで5番手。


 オーバルレース初挑戦のルーキーのシュワルツマンがポールポジション獲得というサプライズな予選となった。


 惜しくもポール獲得を逃した佐藤琢磨だったが、インディ500では自己ベストグリッドとなる2番手を獲得した。ここから2回のプラクティス走行でレースセッティングを進めて、3度目のインディ500制覇となるか、期待が高まる。

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