大の里 綱獲りへ万全の全勝ターン 難敵対策も奏功 観戦の祖父も期待「横綱になって凱旋して」

2025年5月19日(月)4時30分 スポーツニッポン

 ◇大相撲夏場所8日目(2025年5月18日 両国国技館)

 綱獲りに挑む大関・大の里は平戸海を一方的に押し出して無傷の8連勝で勝ち越しを決めた。重圧をものともせず連日危なげない相撲で白星を重ね昨年秋場所以来自身2度目の全勝ターン。並走していた伯桜鵬が明生に敗れたため単独トップに立った。大の里を1差で追うのは若隆景、平幕の伯桜鵬、安青錦の3人。

 あまりの強さに観客はただただ、あっけにとられるだけだった。大の里が、平戸海の出足を食い止め、力強く両手を突き出す。2、3発繰り出すと相手はなすすべなく土俵下に吹っ飛んだ。文句なしの8連勝。いつもは険しい表情しかみせない大関が少しだけ表情を緩ませた。

 「相手がしっかり見えていた。明日も続けていければ」

 同学年の平戸海は昨年夏と名古屋場所で連敗した難敵。場所前には境川部屋に出向き、平戸海の出方を体に染みこませるなど万全の対策を練った。その成果が出たのか?と問われると「はい。良かったです」。九重審判長(元大関・千代大海)は「文句なしです。力水をつけているときも息一つ乱れていない。非常に強いです」と絶賛した。この日は初日に続いて地元・石川県津幡町から家族が来場。父方の祖父、中村貞夫さん(75)は「子供の頃はよく家に朝ごはんを食べにきた。ぜひ横綱になって地元に凱旋してほしい」と話した。

 過去10年で単独首位で全勝ターンした横綱、大関は13人。うち11人は賜杯を抱いている。連続優勝の機運は高まるばかりだが「まだ半分ありますので、明日からも目の前の一番に集中して頑張ります」と平然と言い、帰路を急いだ。(黒田 健司郎)

スポーツニッポン

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