健大高崎・石垣 今季最速156キロ!脱力“今井フォームで”センバツからまた進化

2025年5月19日(月)4時50分 スポーツニッポン

 ◇春季高校野球 関東大会2回戦 健大高崎2—0東海大菅生(2025年5月18日 ひたちなか市民)

 ドラフト1位候補右腕が完全復活だ。第77回春季高校野球関東大会が18日、茨城・ひたちなか市民などで開幕。健大高崎(群馬)の最速158キロ右腕・石垣元気投手(3年)が、東海大菅生(東京)戦で救援登板し、今季最速の156キロなど4回1安打無失点で初戦突破に導いた。直球全20球が150キロを超える快投。左脇腹痛の不安を抱えていた選抜から、進化した姿を見せた。

 力感なく右腕がしなった。2番手で上がった6回のマウンド。先頭打者への1ボール2ストライクからの4球目の直球は156キロをマークした。石垣元は空振り三振を奪った新感覚に「(自己最速の158キロを)更新したかなという思いはありました」というほどだった。

 先発で5回無失点に封じた左腕・下重賢慎(3年)からバトンを受け、4回1安打無失点で完封継投。「今日はストレートが一番よかった。変化球でカウントが取れて、ストレートで三振を奪う場面が多かった」。48球中20球投じた直球は全て150キロを超えた。平均球速152・5キロで4三振を奪ったが「これくらいの投球はできて当然」と自信たっぷりだった。

 大会前に左脇腹を痛めた今春選抜は、準決勝で横浜(神奈川)打線に直球を痛打され敗れた。これをきっかけにボールの質の改善に着手。西武・今井を参考に脱力フォームに改良し「球速(表示)以上にスピードが出ている感覚がある」と手応えを感じている。

 持ち前の運動神経で、短期間での「今井フォーム」マスターに成功した。幼稚園時代はサッカー、バレーボールなど何をやらせてものみ込みが早く、園の発表会では一番高い12段の跳び箱を跳び越えた。園長に「13段目を買ってほしい」とせがんだほどで母・美樹さんは「動きを見て覚える能力が凄く高い子でした。どんなスポーツでもすぐにできるようになった」と言うほどだ。

 今秋のドラフト1位候補が巨人、阪神など複数球団のスカウトが視察する中、最速155キロだった選抜からさらに進化した姿を見せた。DeNAの稲嶺茂夫スカウトは「力感なく150キロが出すことができ、変化球でかわせる。完成度の高さも出てきた」と最高級の評価を口にした。

 昨秋から公式戦で敗戦は昨秋の関東大会、そして選抜での横浜相手の2敗のみ。両校が勝ち進めば決勝で3度目の対戦となるが「決勝で倒せたらいいなと思う」と石垣元。夏の甲子園出場とその先の秋のドラフトへ。試金石となる春の力試しで実力を見せつける。(柳内 遼平)

スポーツニッポン

「健大高崎」をもっと詳しく

「健大高崎」のニュース

「健大高崎」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ